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今野 敏 雑感

この作家も多作です。作品数は150冊を軽く越えているようで、シリーズ数も30を越えようとしています。

またそのジャンルも格闘小説から警察小説、アクション小説、更にはSF小説と多岐にわたります。

確かに、初期の作品には少々雑かなと思われるものが無いわけではありませんが、「隠蔽捜査」の頃あたりから各作品が格段に面白くなったように思えます。

また、このころから今野敏作品が見直されてきたためか、出版社が変わったり、作品名が改題されたりして再出版されてもいますので少々分かりにくいです。

例によって、下記のお勧め作品は面白い作品群の中の一例です。単に私が面白いと思った作品を載せているだけで、他の作品もかなりいけます。面白いです。

[投稿日] 2015年04月11日  [最終更新日] 2015年5月7日

おすすめの小説

おすすめの格闘小説作家

あまりありません。
夢枕 獏
エロス満載のバイオレンス小説を書かれていましたが、のちにSF伝奇小説や格闘小説を出されています。「餓狼伝」や「獅子の門」、「東天の獅子」といった格闘小説を出されています。表現が独特で詩的でもあり、面白い作家さんです。
今野 敏
自ら空手道今野塾を主宰する格闘家でもあり、その格闘場面の描写は理詰めです。それでいてエンターテインメントに徹していて、中国で独学で拳法を学んだ少年の成長譚である「孤拳伝」や、日本に空手(唐手)を伝えたとされる、松濤館流空手の始祖船越義珍を描いた「義珍の拳」などを書かれています。
高千穂 遙
20年以上前に読んだ本なので正直良く覚えていませんがとても面白かったと・・・・。

おすすめの警察小説作家

多数ある面白い作品の中のごく一部です。
松本 清張
社会派推理小説界の大御所であり、あらためて言うまでもありません。どの作品も読みごたえは十分です。「点と線」に代表されるそのトリックも含めた、動機重視のその作分はあとに続く作家たちに大きな影響を与えた人です。
乃南 アサ
直木賞を受賞した「凍える牙」は「女刑事・音道貴子シリーズ」の一冊で、重厚な作品で、十分な読み応えがあり、この人の代表作と言えるでしょう。
大沢 在昌
多彩な作家で、冒険小説をメインに書かれていますが、「新宿鮫」を最初とする、新宿署の鮫島警部の活躍を描く「新宿鮫」シリーズは面白い。シリーズ三作目の『無間人形』で直木賞を受賞しているほどです。
誉田 哲也
当初はホラー小説を書かれていたようです。しかし、ちょっとダークな雰囲気のある「ストロベリーナイト」ほかの「姫川玲子シリーズ」は、警視庁捜査一課殺人犯捜査係の姫川玲子を中心に刑事たちの活躍が描かれるシリーズで、お勧めです。
高村 薫
マークスの山」で直木賞を受賞されています。このあと「合田雄一郎シリーズ」として人気シリーズ化されています。実に読みごたえのある重厚な小説です。
東野 圭吾
超のつく人気作家であり、何も言うことはありません。私は「新参者」を読んでから、そのうまさに驚き、はまってしまいました。特に卒業―雪月花殺人ゲームを最初とする「加賀恭一郎シリーズ」は、この作家の「ガリレオシリーズ」と並ぶ超人気シリーズであり、その社会性、人間描写等、私の好みにはまりました。

おすすめの警察小説作家(海外)

海外の警察小説はあまり読んでいません。
エド・マクベイン
「警察小説」というジャンルを確立した作品である「87分署シリーズ 」を抜きにしては語れません。チームとしての警察官が個々の事件を解決していきます。設定は少々古いでしょうが面白さは変わりません。
シューヴァル&ヴァールー
スウェーデンのストックホルム警視庁の殺人課主任であるマルティン・ベックの活躍が描かれる「マルティン・ベックシリーズ」しか読んでいません。しかしこれが面白い。第四作の「笑う警官」はエドガー賞長編賞を受賞しています。
アーナルデュル・インドリダソン
還暦を越えてから読んだ作品です。「エーレンデュル警部シリーズ」の一冊である「湿地」は派手さはありません。しかし、アイスランドを舞台に展開される地道な捜査はちょっと毛色が違い、何となく惹かれます。北ヨーロッパで最も優れたミステリに贈られるガラスの鍵賞を受賞しています。