君を乗せる舟   (  宇江佐 真理 )   2020年5月31日

伊三次の上司である定廻り同心の不破友之進の嫡男、龍之介もついに元服の年となった。同心見習い・不破龍之進として出仕し、朋輩たちと「八丁堀純情派」を結成、世を騒がせる「本所無頼派」の一掃に乗り出した。その最中に訪れた龍之進の … “君を乗せる舟” の続きを読む

紫紺のつばめ   (  宇江佐 真理 )   2020年5月27日

材木商伊勢屋忠兵衛からの度重なる申し出に心揺れる、深川芸者のお文。一方、本業の髪結いの傍ら同心の小者を務める伊三次は、頻発する幼女殺しに忙殺され、二人の心の隙間は広がってゆく…。別れ、裏切り、友の死、そして仇討ち。世の中 … “紫紺のつばめ” の続きを読む

大名絵師写楽   (  野口 卓 )   2020年5月23日

天才絵師「写楽」を売り出す―。それは知られざる“絵師”を中心にした空前のプロデュースだった。関わる者をわずかにとどめ、世間を欺く大仕掛け。正体不明の絵師は、噂が噂を呼んで大評判に。だが、気づいた者がいた…。思わぬ窮地に陥 … “大名絵師写楽” の続きを読む

黒く塗れ   (  宇江佐 真理 )   2020年5月17日

お文は身重を隠し、年末年始はかきいれ刻とお座敷を続けていた。所帯を持って裏店から一軒家へ移った伊三次だが、懐に余裕のないせいか、ふと侘しさを感じ、回向院の富突きに賭けてみる。お文の子は逆子とわかり心配事が増えた。伊三次を … “黒く塗れ” の続きを読む

麦屋町昼下がり   (  藤沢 周平 )   2020年5月12日

不伝流の俊才剣士・片桐敬助は、藩中随一とうたわれる剣の遣い手・弓削新次郎と、奇しき宿命の糸にむすばれ対峙する。男の闘いの一部始終を緊密な構成、乾いた抒情で鮮烈に描き出す表題秀作の他、円熟期をむかえたこの作家の名品を三篇。 … “麦屋町昼下がり” の続きを読む

幻の声   (  宇江佐 真理 )   2020年5月9日

  目次 幻の声 暁の雲 赤い闇 備後表 星の降る夜   髪結い伊三次捕物余話シリーズの一作目です。   「幻の声」 廻り髪結いをしている伊三次は、北町奉行定廻り同心の不破友之進の小者として … “幻の声” の続きを読む

玄鳥   (  藤沢 周平 )   2020年5月7日

無外流の剣士として高名だった亡父から秘伝を受けついだ路は、上意討ちに失敗して周囲から「役立たず」と嘲笑され、左遷された曾根兵六にその秘伝を教えようとする。武家の娘の淡い恋心をかえらぬ燕に託して描いた表題作をはじめ、身の不 … “玄鳥” の続きを読む

深川恋物語   (  宇江佐 真理 )   2020年5月4日

大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。互いを想う気持ちがすれ違っていく夫婦の、やりきれなさが胸に迫る「さびしい水音」。交錯する恋心に翻弄されていく男女四人の … “深川恋物語” の続きを読む

暁のひかり   (  藤沢 周平 )   2020年5月1日

壷振りの市蔵は、賭場の帰り、大川端で竹を杖に歩く稽古をする足の悪い少女に出会う。ひたむきな姿に、ふとかたぎの暮らしをとりもどしたいと思う市蔵だが、所詮、叶わぬ願いだった―。江戸の市井を舞台に、小さな願いに夢を見ながら、現 … “暁のひかり” の続きを読む

暗殺の年輪   (  藤沢 周平 )   2020年4月26日

海坂藩士・葛西馨之介は周囲が向ける愍笑の眼をある時期から感じていた。18年前の父の横死と関係があるらしい。久しぶりに同門の貝沼金吾に誘われ屋敷へ行くと、待っていた藩重役から、中老暗殺を引き受けろと言われる―武士の非情な掟 … “暗殺の年輪” の続きを読む