辻堂 魁 雑感
『辻堂魁』のプロフィール
1948年、高知県生まれ 。京都工芸繊維大学中退。早稲田大学第二文学部卒業。出版社勤務を経て執筆業に入る。2010年に『風の市兵衛』が発表されるや、主人公で渡り用人の唐木市兵衛が、算盤を片手に生計を立てる飄々とした姿と、〈風の剣〉でか弱き者たちのために一途に戦う姿が、圧倒的支持を得てシリーズ化される。2017年には作家生活10周年を迎え、「風の市兵衛」も20作を超える大ヒットシリーズとなる。翌2018年には、唐木市兵衛の新たな魅力と今まで明かされてなかった秘話を解き明かすために、新展開「風の市兵衛 弐」が新シリーズとしてスタートするなど、ますます精力的に執筆活動を続けている。主な作品に「日暮し同心始末帖」シリーズ、「夜叉萬同心」シリーズ、「仕舞屋侍」シリーズほか。
引用元:祥伝社 著者プロフィール
『辻堂魁』について
この作家さんについては殆ど情報がありません。高知県に生まれ、早稲田大学文学部卒業後、出版社に勤務。その後退社して本格的に執筆業に入えい、『風の市兵衛シリーズ』で第5回(2016年)歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞、とはウィキペディアにあった情報です。
でも、2015年4月当時にこの作家の『風の市兵衛シリーズ』を読み始め、次第にはまっていったと覚えています。
ただ、このシリーズの面白さを認識したのはシリーズ四作目の『月夜行 風の市兵衛』あたりからであり、辻堂魁という作家に深くはまるまでに二~三年かかっていると思います。
それ以降、『日暮し同心始末帖シリーズ』『夜叉萬同心シリーズ』などと手を広げ、結局図書館にある辻堂魁の作品は全部を読んでしまうことになりました。
それほどに私の好みに合致した作家でした。
というのも、辻堂魁という作家の作品は、活劇小説ではありながらも、深く人情を絡めた作品として仕上がっているからだと思っています。
私の好きな時代小説作家としては山本周五郎や藤沢周平、司馬 遼太郎、海音寺潮五郎、子母澤寛などといった大御所クラスの作家とは別に、青山文平や砂原浩太朗などの現代の作家たちがいます。
そしてこれらの作家たちを見ると、やはりその文章は情感豊かで、人情味豊かな作品が多いのです。
結局、辻堂魁という作家は、新しい時代小説の書き手として、それも面白い痛快時代小説の書き手として今後が期待される作家の一人だと思います。
かなりの期待を持って他の作品も読んでみたいと思っています。