池井戸 潤

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文藝春秋

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「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた、東京中央銀行の半沢直樹。銀行内部の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない男達の一発逆転はあるのか。(「BOOK」データベースより)

半沢直樹シリーズの第二弾で、大ヒットテレビドラマ「半沢直樹」の「第二部・東京本店編」の原作となった物語で、前作同様に痛快経済小説として勧善懲悪形式の物語として十二分な面白さを持った小説です。

前作『オレたちバブル入行組』で浅野支店長に勝利した半沢は、その後東京中央銀行本部・営業第二部次長に栄転していて、今回は老舗ホテル「伊勢島ホテル」の再建という難題が半沢に降りかかります。

この「伊勢島ホテル」は、東京中央銀行から二百億の融資を受けた後莫大な損失を出していたのですが、東京中央銀行はその事実を掴んでいなかったのです。半沢はそうした現状の「伊勢島ホテル」の再建を命じられたのですが、東京中央銀行は、二週間後には金融庁の検査を控えていて、半沢の再建策が重大な意味を持っているのでした。

前作では焦げ付いた融資の回収を図る半沢直樹でしたが、資金繰りに苦しむ老舗旅館の再建を任されることになりました。ここで、テレビドラマでも話題になった中央銀行内部の大和田常務や、金融庁検査局の黒崎駿一などという人物が敵役として登場するのです。

とは言っても、新たな敵役ではなく、前作でも登場してはいらしく、ただ私がそこまできちんと読みこんでいなかったと同時に覚えていなかったようです。

本作でも、老舗旅館の再建という銀行の業務が出てきます。経済音痴の私にはこの点での新たな知識自体も非常な興味を持って読んだのですが、加えてストーリーも読者を飽きさせない仕掛けが設けられていて、読者としてはただただその仕組みに乗っていけばいいだけではあります。

とにかく単純に楽しい小説でした。

[投稿日]2016年10月16日  [最終更新日]2016年10月16日
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