小松 左京 雑感
言わずと知れた日本SF界の巨匠です。
その活動の分野は多岐にわたり、時間や空間を越えた壮大ななSFを書く一方で、「日本沈没」や「首都消失」のような日常生活の延長線上にある小説も著しています。また、日本万国博覧会にもかかわりをもったりもして、単にSF作家という肩書では括れない多才な人です。
この小松左京という人の作品は妙な癖も無く、SFの入門書としてもいいのではないでしょうか。「復活の日」などは、そのSF的な舞台設定を除けば冒険小説としても十分な面白さを持っています。
そもそもSFというジャンル自体が特別なものではなく、単にその舞台設定が非日常というだけのことであり、それは作者の思惑、主張を表現するのに一番適した舞台設定として選ばれただけ、と言っても良いのではないでしょうか。
この人は長編だけではなく短編も大量の作品を残していて、どれ、と選ぶのはこれまた非常に難しい作家の一人です。加えて、何しろ読んだのが殆ど40年以上も前の私が高校生の頃のことで、その印象や内容を覚えていないこともあります。ですから、下記の作品は今でも題名と内容をある程度覚えている作品に限られてしまいます。
[投稿日] 2015年04月11日 [最終更新日] 2015年5月7日