鎌倉河岸捕物控シリーズ(2018年04月22日現在)
- 橘花の仇
- 政次、奔る
- 御金座破り
- 暴れ彦四郎
- 古町殺し
- 引札屋おもん
- 下駄貫の死
- 銀のなえし
- 道場破り
- 埋みの棘
- 代がわり
- 冬の蜉蝣
- 独り祝言
- 隠居宗五郎
- 夢の夢
- 八丁堀の火事
- 紫房の十手
- 熱海湯けむり
- 針いっぽん
- 宝引きさわぎ
- 春の珍事
- よっ、十一代目!
- うぶすな参り
- 後見の月
- 新友禅の謎
- 閉門謹慎
- 店仕舞い
- 吉原詣で
- お断り
- 嫁入り
- 島抜けの女
- 流れの勘蔵
時は寛政年間、ところは江戸・神田鎌倉河岸界隈。呉服屋松坂屋の手代政次、金座裏の御用聞き9代目・宗五郎親分の手先亮吉、船宿の船頭彦四郎らはむじな長屋で生まれ育った幼馴染であり、同じく幼馴染で酒問屋豊島屋の看板娘しほに想いを寄せる者同士でもある。職業も性格も違う3人だが、お互い張り合うことがありながらも、仲の良い若者たちである。( ウィキペディア : 参照 )
佐伯泰英作品では唯一町人を主人公にした作品ではないかと思われます。
江戸は鎌倉河岸で育った若者四人をメインに据えた捕物帳です。
大体一巻当たり四章仕立てで、各章で夫々事件を解決しながらその巻を通した事件が描かれることが多いようです。
青春グラフティでしょうか。
2017年5月現在で、累計600万部を超える一大ベストセラーになっていますし、2010年4月からはNHK総合テレビで土曜時代劇として放映されました。
しかし、個人的にはこの作者のシリーズの中では面白い方ではないと感じます。四人の若者の生きざまに焦点を当てているようで、一方では捕物帳として謎解きの物語を描くという試みは決して成功しているとは感じませんでした。
勿論、佐伯泰英という作家の物語としてはそれなりの面白さを持っているとは思うのですが、それ以上のものではありませんでした。
そういうことで、2013年4月発売の『よっ、十一代目!』を同年7月に最後に読んで以降、このシリーズには手をつけていませんでした。
しかし、残念なことに2018年4月13日発売の第32巻『流れの勘蔵』をもってこのシリーズも完結したようです。これを機に、未読の23巻『うぶすな参り』以降の作品も読んでみようかという気にはなっています。