手習重兵衛シリーズ(完結)
- 闇討ち斬
- 梵鐘
- 暁闇
- 刃舞
- 道中霧
- 天狗変
- 母恋い
- 夕映え橋
- 隠し子の宿
- 道連れの文
- 黒い薬売り
- 祝い酒
鈴木英治という作家の作品を読み始めたのはこのシリーズからでした。
とある藩の政争に巻き込まれて藩を抜け、ひょんなことから白金村の手習師匠となっている興津重兵衛を主人公とする痛快時代小説です。
何故このような事態に陥っているのか、が大きな謎として物語は展開されていきます。
この手習重兵衛シリーズが鈴木英治の最初のシリーズ作品です。
『父子十手捕物日記シリーズ』でも書いた、同心とその中間との掛け合いの面白さは本シリーズですでに十分に展開されていて、その手ごたえから他のシリーズでも掛け合いの場面を多用したのではないかと思えるほどです。
途中第六巻「天狗変」で一応の完結を見ましたが、少ししてから再開し、全十二巻で完結しました。
最初は変わった作風としか感じていなかったのだけれど、どんどん鈴木英治という作家の面白さにはまりました。