中山 祐次郎

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幻冬舎

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本『泣くな研修医シリーズ』は、新人の外科医師を主人公とした青春医療小説です。

医療の現場における新米医師の実際を克明に記したリアルですが、感動的でもある青春小説です。

泣くな研修医シリーズ(2021年04月23日現在)

  1. 泣くな研修医
  2. 逃げるな新人外科医
  3. 走れ外科医

 

泣くな研修医シリーズ』について

 

本『泣くな研修医シリーズ』は、今のところ第一巻『泣くな研修医』しか読んでいませんので、本稿の情報は随時書き換えていきます。

 

本『泣くな研修医シリーズ』の主人公は大学を卒業したばかりの二十五歳の研修医の雨野隆治という新米医師です。

第一巻『泣くな研修医』の冒頭で、忙しく働いている両親に兄ちゃんの様子がおかしいという弟の話が出てきます。多分その弟が雨野隆治という主人公だろうという推測のまま、話は進んでいきます。

主人公の雨野隆治は第一巻目の『泣くな研修医』では、東京下町の総合病院に勤務する一年生です。この後、第二巻目の『逃げるな新人外科医』では二十七歳の三年目となっており、第三巻『走れ外科医』では二十九歳の五年目の外科医となっています。

そして、第一巻『泣くな研修医』では、リアルな医療現場の現実が描き出されているところを見ると、第二巻、第三巻とその状況は変わらないと思われるのです。

 

つまり、少なくとも第一巻の『泣くな研修医』では、夏川草介の『神様のカルテシリーズ』で描かれている地域医療の問題や、大鐘稔彦の『孤高のメス―外科医当麻鉄彦』で描かれている大学の医局制度の問題などの社会的なテーマには触れられていません。

さらには信州の四季折々の風景のような、背景となる自然の描写もまずありません。

本シリーズは医療の現場を描くことを目指しているようです。そしてその現場で右往左往する新米医師の様子を描くことに徹しています。

 

 

小説としてどれだけ完成度があるのかは私には判断できません。しかし、決してうまいとは思えない文章で描き出されるこのシリーズは確実に読む者の胸に迫ります。

少なくとも、本シリーズの読み初めには、本書の文章が小説にはあまり慣れておられないのだろう、という印象が先にありました。

しかし、その文章が描き出す新米医師の実態は、彼が犯したミスに対し先輩医師が言った、医者は「ミスすると患者を殺してしまう仕事」だと言われた言葉に集約されるように強烈です。

そうした緊張感の中でただがむしゃらに病院に泊まり込み、患者に寄り添う主人公の姿は感動的ですらあります。

 

著者中山祐次郎という人は、「普段は自覚しづらい命の価値」を認識し、その上で「死ぬ時に後悔しない人生」を送ってほしいという気持ちを伝えるには小説という媒体がより伝わりやすいという考えで本シリーズを描いたそうです( PRESIDENT 2020年1月3日号 : 参照 )。

その思いは読者にも深く届いていると思われます。

続巻を読みたいのですが、わが図書館にはまだ入っていません。早速購入希望を出そうと思います。まあ、自分で買え、という話ですが・・・。

 

ちなみに、本『泣くな研修医シリーズ』はGENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーの白濱亜嵐の主演でテレビドラマ化され、2021年4月24日から放映されるそうです。

白濱亜嵐は本書の主人公の印象にしては少々線が太く、かっこよすぎな気もしますが、こればかりは見てみないと分かりません。

普段はドラマはあまり見ない私ですが、このドラマは見てみたいと思います。

 

[投稿日]2021年04月23日  [最終更新日]2021年4月30日
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