梶尾 真治

イラスト1
Pocket


あの人にも黄泉がえってほしい―。熊本で起きた不思議な現象。老いも若きも、子供も大人も、死んだ当時そのままの姿で生き返る。間違いなく本人なのだが、しかしどこか微妙に違和感が。喜びながらも戸惑う家族、友人。混乱する行政。そして“黄泉がえった”当の本人もまた新たな悩みを抱え…。彼らに安息の地はあるのか、迫るカウントダウン。「泣けるリアルホラー」、一大巨編。(「BOOK」データベースより)

 

梶尾真治お得意の、時間旅行ものの長編のSFホラー小説です。

 

草薙剛と竹内結子主演で、柴崎コウの主題歌でも有名になった映画版「黄泉がえり」の原作です。私にとっては映画の原作と言うよりもこの作品があって後に映画化されたと言う方が正解なのです。

 

 

映画版と小説とではかなりな部分で違いがあり、映画しか見てない人は是非小説版を読むことをお勧めします。

この作家の特徴の一つとして郷土の熊本が舞台となる作品が多い、ということが挙げられます。

この作品もそうで、私の身近の町名が随所に出てきます。だからというわけではないのですが、この作品も素晴らしい作品です。内容は改めて言うまでもないでしょうが、人の想いをこれほど身近に、飾らない普通の文章で語る作家も珍しいと思います。

 

ちなみに、2019年の2月には2016年におきた熊本地震をモチーフに本書の続編となる『黄泉がえり again』が出版されています。

[投稿日]2015年03月23日  [最終更新日]2019年5月11日
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です