藤原 伊織

イラスト1
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文庫

文藝春秋

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とある昼間、新宿の中央公園で爆発が起こる。近くで飲んでいた主人公の島村はからくも爆発には巻き込まれなかったのだが、同様の事件を起こし人死にを出した過去を持つ身であるため、その場から立ち去る。しかし、その時自らが現場に残したウィスキーの瓶からは島村の指紋が検出され、更にはその爆発での島村の過去につながる人の死を知り、爆発事件の真相を探るべく動き始めた。

世に潜みつつアルコールに溺れる日々を送る主人公が自らの過去に立ち向かうその筋立てが、多分緻密に計算されたされたであろう伏線とせりふ回しとでテンポよく進みます。適度に緊張感を持って展開する物語は、会話の巧みさとも相まって読み手を飽きさせません。

1995年に第41回江戸川乱歩賞、翌1996年に第114回直木賞の両賞受賞という史上初の快挙を成し遂げているというのも納得できる作品です。

是非読んでください。面白いです。

[投稿日]2015年04月19日  [最終更新日]2017年1月13日
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