藤原 伊織

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文庫

文藝春秋

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飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。(「BOOK」データベースより)

 

藤原伊織の長編ハードボイルドミステリーです。

 

企業小説として読んでもいいような、作者の電通勤務時代の知識が書かせると思わせられる広告業界の内幕が語られるのですが、次第にバイオレンス色が濃くなっていきます。

主人公が暴力団の息子として鳴らしたものだったという設定ですから、そもそも暴力に対しての禁忌が低いのです。ストイックさをもあわせもつ主人公は、個性豊かな仲間の助けを借りて真相を探っていきます。

 

ストーリは言ってしまえば単純ですが、ミステリーの要素も含みながら個々の人間描写が魅力的です。厚みのあるその文章と共に、面白い小説の最右翼の一つだと思います。

続編として、遺作ともなった「名残り火 てのひらの闇Ⅱ」が書かれています。

 

[投稿日]2015年04月19日  [最終更新日]2019年3月22日
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