富士山噴火   ( 高嶋 哲夫   2016年12月11日

元陸自のヘリパイロット・新居見充は3年前の平成南海トラフ大震災の際に妻と息子を失った。たったひとり残った家族―東京で医師として働く娘とは絶縁状態。今は御殿場の養護老人ホームで働きながら喪失と悔恨の念に苦しんでいる。ある日 … “富士山噴火” の続きを読む

おもいでエマノン   ( 梶尾 真治   2016年12月10日

大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行と決めこんだ旅の帰り、フェリーに乗り込んだ。そこで出会ったのは、ナップザックを持ち、ジーンズに粗編みのセーターを着て、少しそばかすがあるが、瞳の大きな彫りの深い異国的な顔立ちの美少 … “おもいでエマノン” の続きを読む

お腹召しませ   ( 浅田次郎   2016年12月8日

お家を守るため、妻にも娘にも「お腹召しませ」とせっつかれる高津又兵衛が、最後に下した決断は…。武士の本義が薄れた幕末維新期、惑いながらもおのれを貫いた男たちの物語。表題作ほか全六篇。中央公論文芸賞・司馬遼太郎賞受賞。(「 … “お腹召しませ” の続きを読む

燃えよ剣   ( 司馬 遼太郎   2016年12月7日

幕末の動乱期を新選組副長として剣に生き剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑な生涯を描く。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、 … “燃えよ剣” の続きを読む

ご隠居さん   ( 野口 卓   2016年11月28日

腕利きの鏡磨ぎである梟助じいさんは、落語や書物などの圧倒的な教養があり、人あたりもさわやか。さまざまな階級の家に入り込み、おもしろい話を披露し、ときにはあざやかに謎をときます。薀蓄は幅広く、情はどこまでも深い。このじいさ … “ご隠居さん” の続きを読む

ご隠居さんシリーズ   ( 野口 卓   2016年11月28日

『あらすじで読む古典落語の名作』や『さわりで覚える古典落語80選』、『落語一日一話 傑作噺で暮らす一年三六六日』など、野口卓という作家は落語に造詣が深く、幾冊かの本も出版されています。本書は、そうした作者の特色が色濃く、 … “ご隠居さんシリーズ” の続きを読む

ティーターン   ( J・ヴァーリイ   2016年11月23日

NASA所属の深宇宙探査船《リングマスター》が発見した土星の新衛星は、実は世代型恒星間宇宙船らしい。人類で初めて異星人と接触すべく、《リングマスター》は接近を開始する。そのとき、未知の宇宙船からタコの脚のような物体が何百 … “ティーターン” の続きを読む

ナニワ・モンスター   ( 海堂 尊   2016年11月22日

浪速府で発生した新型インフルエンザ「キャメル」。致死率の低いウイルスにもかかわらず、報道は過熱の一途を辿り、政府はナニワの経済封鎖を決定する。壊滅的な打撃を受ける関西圏。その裏には霞が関が仕掛けた巨大な陰謀が蠢いていた― … “ナニワ・モンスター” の続きを読む