花あらし   ( 今井 絵美子   2017年2月25日

奥祐筆立花家で、病弱な義姉とその息子の世話を献身的にしている寿々は、義兄・倫仁への思慕を心に秘めていた。が、そんなある日、立花家に大事件が起こり、寿々は愛するものを守るために決意する…(「花あらし」)。心に修羅を抱えなが … “花あらし” の続きを読む

沖田総司 壬生狼   ( 鳥羽 亮   2017年2月22日

幕末に京都を震え上がらせた新選組の隊士・沖田総司は、子どもと鬼ごっこをしていた。殺戮の場で、牙を剥いた悲愴な狼が、幼子のように無垢だった。人を斬った翌日は、血の臭いを振り払うために戯れるのだ。そこへ美しい娘が現れ、総司は … “沖田総司 壬生狼” の続きを読む

天地明察   ( 冲方 丁   2017年2月20日

徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた … “天地明察” の続きを読む

雑司ケ谷R.I.P.   ( 樋口 毅宏   2017年2月18日

“雑司ヶ谷の妖怪”こと、泰幸会教祖・大河内泰が死んだ。享年102。葬儀に参列するため中国から帰国した俺を待っていたのは、ババアが書き残した謎の遺書。教祖のイスと莫大な財産は俺の父親に譲るというが、親父ならとっくに死んでい … “雑司ケ谷R.I.P.” の続きを読む

さらば雑司ケ谷   ( 樋口 毅宏   2017年2月17日

中国から久しぶりに戻った俺を出迎えた友の死。東京、雑司ヶ谷。大都会に隣接するこの下町で俺は歪んだ青春を送った。町を支配する宗教団体、中国マフィア、耳のない男…狂いきったこのファックな人生に、天誅を喰らわせてやる。エロスと … “さらば雑司ケ谷” の続きを読む

霧笛荘夜話   ( 浅田次郎   2017年2月11日

とある港町、運河のほとりの古アパート「霧笛荘」。法外に安い家賃、半地下の湿った部屋。わけ知り顔の管理人の老婆が、訪れる者を迎えてくれる。誰もがはじめは不幸に追い立てられ、行き場を失って霧笛荘までたどりつく。しかし、霧笛荘 … “霧笛荘夜話” の続きを読む

下町ロケット   ( 池井戸 潤   2017年2月10日

『下町ロケット』とは   本書『下町ロケット』は『下町ロケットシリーズ』の第一弾で、2010年11月に刊行されて2013年12月に496頁で文庫化された、長編の痛快経済小説です。 下町の中小企業の生き残りを描い … “下町ロケット” の続きを読む

暗幕のゲルニカ   ( 原田 マハ   2017年2月9日

反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリ … “暗幕のゲルニカ” の続きを読む