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今村 翔吾 雑感

1984年、京都府生まれ。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て、2017年、火消の活躍を描いた本シリーズ第一作『火喰鳥』でデビュー。『童の神』が第一六〇回直木賞候補に。20年、『八本目の槍』で吉川英治文学新人賞を受賞、『じんかん』が第一六三回直木賞候補となる引用元:HMV&BOOKS online

 

私は不勉強でこの作家さんを知らなかったのですが、プロフィール記載のように、各種文学賞を受賞されている作家さんです。

作品『童の神』が第160回直木三十五賞の候補作になったことからその存在を知り、初めて読んだ次第です。

ところがこの作品が面白い。おとぎ話をベースに酒吞童子の物語を北方版水滸伝のような男くさいエンターテインメント小説として仕上げた物語で、一気に虜になりました。

残念ながら、第160回直木三十五賞は真藤順丈氏の『宝島』が受賞作品となりましたが、本書も受賞作に劣らない作品としての力を持っていたと思います。

 

 

すでに祥伝社文庫から『羽州ぼろ鳶組シリーズ』、ハルキ文庫から『くらまし屋稼業シリーズ』などが出版されています。早速に読んでみたいと思います。

 

 

追記

第163回直木賞の候補作として今村翔吾氏の『じんかん』が選ばれました。

残念ながら今回も直木賞受賞とはなりませんでしたが、戦国時代の悪人松永久秀を新たな視点で描き出す力作でした。

 

しかし、今般『塞王の楯』が、米澤穂信の『黒牢城』と共に第166回直木三十五賞の受賞作となりました。

おめでとうございます。

[投稿日] 2019年01月22日  [最終更新日] 2022年1月20日
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関連リンク

<訪問>「童(わらべ)の神」を書いた 今村翔吾(いまむら・しょうご)さん
小説を書き始め、わずか3年。「ぼろ鳶(とび)組」「くらまし屋稼業」シリーズで時代小説ファンの心をつかんだ34歳が「第10回角川春樹小説賞」を受賞した作品は平安時代が舞台。差別なき世を目指し、土着の民たちが京の朝廷に立ち向かう。現代的なテーマで、血湧き肉躍る歴史小説だ。
池波正太郎先生のように魅力のある人物を、司馬遼太郎先生のように順序立てのよい地の文を書きたい
第十回角川春樹小説賞受賞作『童の神』がいよいよ発売です! 今年の受賞者は、「羽州ぼろ鳶組」シリーズ(祥伝社文庫)、「くらまし屋稼業」シリーズ(ハルキ文庫)などでも活躍中の今村翔吾さん。応募時の想いや本書の魅力に迫る、特別対談をお届けします。