本書『対話篇』は、文庫本で240頁の切なさに満ちた、しかし爽やかな短編集です。
『映画篇』の簡単なあらすじ
「彼女が死んだのは、僕のせいなんだ」親しい人が非業の死を遂げる。そんな数奇な宿命を背負った友人が僕に語ったのは、たった一度の運命の恋の物語だった―(「恋愛小説」)。余命わずかな大学生と友人Kによる復讐劇を描いた「永遠の円環」、脳の疾病を抱えた青年と老弁護士・鳥越が、過去の記憶をたぐりながら旅をする「花」。悲しみに沈む者たちが、対話を通じて光を見出してゆく全3篇。切なくも愛溢れる、珠玉の中篇集。(「BOOK」データベースより)
『映画篇』の感想
本書『対話篇』は、三篇からなる短編集です。この本も決して明るい本ではありません。というより、三篇共にどちらかと言えば暗いテーマです。
このように「暗いテーマ」と書けば語弊があるかもしえません。決して重くはありません。
それどころか、その読後感は爽やかな感動をもたらしてくれます。
絶対お勧めです。いや、読むべき本の一冊です。