結城 充考 雑感
1970年香川県生まれ。妹はクラシックギタリストの坪川真理子。2009年現在東京都在住。
2004年『奇蹟の表現』で第11回電撃小説大賞の銀賞を受賞。
2005年に『奇蹟の表現』が電撃文庫より刊行され、作家としてデビュー。
2008年、有栖川有栖、石田衣良ら選考委員から絶賛され、『プラ・バロック』で第12回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。
2009年、光文社より『プラ・バロック』刊行。
2010年には短編作品『雨が降る頃』が第63回日本推理作家協会賞候補。
2011年8月、初の短編集である『衛星を使い、私に』を刊行。
2012年4月、『別册文藝春秋』にて初の連載小説『クロム・ジョウ』の連載を開始。
2013年11月、『奇蹟の表現』シリーズ以来のSF作品となる『躯体上の翼』を刊行。
2015年、テレビ朝日にて『クロハ 機捜の女性捜査官』のタイトルで、『プラ・バロック』がテレビドラマ化。
(ウィキペディアより)
どこかの本屋さんのメールで警察小説特集というのがあり、その中で紹介されていたのが『クロハシリーズ』の中の「衛星を使い、私に 」だったと思います。
短編集の中の「雨が降る頃」という作品が第63回日本推理作家協会賞候補になったということで紹介してあったと記憶しています。しかし、読んでみるとこの本はシリーズであり、ましてやその第1作は第12回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞していたのです。
結城充考の作品は、これまで読んだどの作品もサイバーパンクの匂いを漂わせた作品ばかりでした。クロハシリーズが「もともとはSF作品として構想していたアイデア」だったらしいので、私がそう感じるのも間違いではなさそうです。
本来、SFの匂いを深く漂わせるその舞台設定は私には決して嫌いなものではなく、むしろ大好物ではあります。ただ、サイバーパンクを苦手とする私にとっては敬遠するであろう作品群なのです。でも、なぜか惹かれます。図書館で見つけると借りてしまうのです。
とはいえ、電脳空間の話が出てきたりしてSFチックかと思っていたら、特に『クロハシリーズ』は結構ダークな雰囲気で、グロい描写もあり、読み手を選ぶと思います。