結城 充考

イラスト1
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クロハシリーズ(2017年10月01日現在)

  1. プラ・バロック
  2. エコイック・メモリ
  1. 衛星を使い、私に
  2. アルゴリズム・キル

このシリーズは警察小説ではあるのですが、SFの雰囲気を漂わせています。まあ、SF好きしか分からないかもしれませんが「サイバーパンク」のイメージ、つまり簡単に言えば、電脳空間との融合を大切な要素とする小説手法を取り入れている、と言えると思います。言い過ぎとは思いますが、名作映画「ブレードランナー」の雰囲気を持った作品を言えば分かりやすいでしょうか。

ただ、この作品はその上に少々グロさが付け加わります。殺人現場の描写など手足が散らばっていることは当たり前で、それ以上の描写が加わっているので、そのような描写が苦手な人はやめた方が良いでしょう。

でもその点を除けば、主人公の成長の描写もなかなかに引き込まれ、他の登場人物との絡みも私は面白くというか、興味を持って読み進めることができました。名前がカタカナで展開する独特の手法など、これまでの警察ものとは一線を画しています。

上記は出版年順ですが、内容を時系列でみると連作短編集である「衛星を使い、私に」が一番最初に来ます。

[投稿日]2015年04月22日  [最終更新日]2019年5月26日
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「異色の」というくくりがつきそうな警察小説です。若干のSFっぽさがあったり、グロさがあったりする作品です。
姫川玲子シリーズ ( 誉田 哲也 )
「姫川玲子シリーズ」の一作目であり、警視庁捜査一課殺人犯捜査係の姫川玲子を中心に、刑事たちの活躍が描かれます。若干猟奇的な描写が入りますが、スピーディーな展開は面白いです。
アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子 ( 深町 秋生 )
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