宇江佐 真理

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文庫

集英社

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深川の長屋で独り暮らしのお絹。三年前までは、松前藩家老の妻だったが、夫を殺され息子勇馬は行方不明。小間物の行商をして、勇馬を探し続けている。商いを通じて、同心の持田、茶酌娘などと親交を深めるうち、様々な事件に巻き込まれ、それぞれの悩みに共感し奔走するが…。船宿の不良娘と質屋のどら息子の逃避行、茶酌娘の縁談、そしてお絹に芽生えた静かな愛。下町の人情が胸に染みる時代小説。(「BOOK」データベースより)

 

深川の長屋で独り暮らすお絹を主人公とし市井の暮らしを人情味豊かに描き出す、連作の短編時代小説集です。

 

短編六作の連作という体裁ですが、実際は長編で章立てと思ったほうが良いと思います。

何となく裏のありそうな夫の死と息子の失踪を縦糸に、お絹の身近で起きる親子や恋人同士の争い事の相談に乗りながら、何とか問題を解決しながら物語は進んでいきます。

そのうちに失踪した息子が見つかり話は急展開するのです。

 

少々話の設定や展開が乱暴に感じる点が無きにしも非ずだし、私が一番好きな「髪結い伊三次捕物余話シリーズ」程の余韻はありません。

しかし、それでも宇江佐真理という作家の紡ぎだす話は読み手の心を癒してくれるのです。

[投稿日]2015年04月06日  [最終更新日]2018年11月7日
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