『警官の血シリーズ』とは
本『警官の血シリーズ』は、第二次世界大戦後の直後からの親子三代にわたる警察官の人生を描いた、長編の大河小説です。
『警官の血シリーズ』の作品
『警官の血シリーズ』について
本『警官の血シリーズ』は、安城家の清二、民雄、和也という親子三代の警察官を主人公とする大河警察小説です。
特に第一巻は、戦後すぐの昭和二十三年からおよそ六十年の間の警察の歴史を描いてあり、日本冒険小説協会大賞を受賞し、また2008年版の「このミステリーがすごい!」で第一位を獲得している作品でもあります。
第一巻の『警官の血』は清二の自殺として処理された不審死の謎と、清二が追っていたある殺人事件の謎を柱として展開します。
第二巻『警官の条件』は、第一巻に登場してきた強烈な個性を持ったある警察官と和也とが描かれた作品です。
本シリーズは、物語の背景として戦後の事件や警察の歴史をも描き出しているという作品であり、さらには夫婦や親子、そして家族の物語でもあります。
そうした特性を持ちながらも、親子三代にわたってとある殺人事件の謎が追及され、また清二の死の謎を清二の子や孫が解き明かしていく様子は、上質のミステリーです。
ただ、上記のことは第一巻だけで完結しており、第二巻は別の物語とも言えそうです。
とはいえ、現時点では二巻だけの物語ではありますが、警察ミステリー界のトップに位置する質と内容を持っているシリーズだと思います。