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R・B・パーカー 雑感

ロバート・B・パーカーはボストン大学大学院でハメット等の作品に登場する私立探偵を研究し、博士号を得る程のインテリでもあります。その研究をもとに書かれたのがスペンサーシリーズであり、日本でも多くのファンを獲得しています。残念ながら2010年1月に亡くなられました。

また、スペンサーシリーズやディック・フランシスの競馬シリーズを最初から一人で翻訳されていた菊池光氏も2006年に亡くなられています。この人はジョン・ル・カレやジャック・ビギンズ、ロス・マクドナルドも翻訳されていました。

「スペンサー」「ジェッシィ・ストーン」「サニー・ランドル」の三つのシリーズはその世界を共通にしているようで、たまにお互いのシリーズの中に顔を出しています。

「スペンサー」「ジェッシィ・ストーン」の両シリーズは殆ど読んでいるのですが、「サニー・ランドル」は読んでいません。そのうちに読むべき本のリストに入っています。

男の「誇り」を行動の指針とし、ときには暴力も辞さないスペンサーと、そのスペンサーを強力にサポートするホーク。そして、スペンサーの矜持を認めつつ自らも自立する精神分析医である恋人のスーザン。この三人の会話だけでも一読の価値ありです。

[投稿日] 2015年04月28日  [最終更新日] 2015年5月21日
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おすすめの小説

おすすめのハードボイルド作家(海外)

他にも多数の作家がいるのですが、とりあえず私が読み、印象の強かった作家だけを挙げています。また、挙げている作品はあくまで参考です。
ダシール・ハメット
サム・スペードが活躍する「マルタの鷹」から始まるシリーズは、ハードボイルドの名作中の名作です。あくまで客観的に、ときには暴力的なその文体は、この後に続く多くの作家に影響を与えました。この人を抜きにしてはハードボイルドは語れません。
レイモンド・チャンドラー
ハメットと同じく客観的描写に勤めるその文体はハードボイルドの古典です。「ロング・グッドバイ」では主人公のフィリップ・マーロウが行動し、事件の裏を探り出します。
ジェイムズ・クラムリー
酔いどれの誇り」や「ダンシング・ベア」など、翻訳の妙なのかもしれませんが、その文章は文学作品のようです。
ローレンス・ブロック
八百万の死にざま」に代表されるマット・スカダー・シリーズでは、酔いどれ探偵が活躍します。2015年には、シリーズ第10作の「獣たちの墓」が、リーアム・ニーソン主演で『誘拐の掟』というタイトルで映画化されました。