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菊地 秀行 雑感

初期の作品しか読んでいないのですが、当時の伝奇的なエロスとバイオレンス小説の旗手的な位置付けと言っていいでしょう。夢枕獏の初期作品と同じく、単純に楽しめばよく、理屈は要りません。

ただ、私はこの作家を途中から読まなくなりました。というのも、どうもこの作家の美文調と言って良いのかすら分かりませんが、独りよがりの文章に思えてきて、それが気になりだしたら読めなくなったのです。

相変わらず、物語世界は面白そうなのですが、そう思い始めて以降は、2~3年に1冊位を読むか読まないか、と言った程です。その点が気にならない人は、気楽な娯楽作品としてかなり面白く読めるのではないでしょうか。

個人的には、夢枕獏作品は単なるエロ、グロの作品から、より面白いエンターテインメント作品へ成長していったと思うのですが、この作家は当時で止まっている感じがします。

以上の次第で、ここで紹介する作品は初期作品に限られますので、ご了承ください。

[投稿日] 2015年04月09日  [最終更新日] 2015年4月9日
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