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ギレルモ・デル・トロ 雑感

1964年生まれ。映画『パシフィック・リム』の監督/脚本/製作を務める。本国メキシコで監督した93年のホラー映画『クロノス』で注目を集め、97年の『ミミック』で本格的にハリウッドに進出する。2006年の『パンズ・ラビリンス』で一躍高い評価を得た。『ブレイド2』『ヘルボーイ』『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』とコミック原作の監督作品も多い (ローチケHMV ギレルモ・デル・トロ プロフィール : 参照)

映画ファンであればだれでも知っている監督です。『パンズ・ラビリンス』『ヘルボーイ』『パシフィック・リム』他の数多くの作品を監督として制作し、またピーター・ジャクソン監督の『ホビット』にも当初は監督の予定でしたが、のちに脚本にのみ参加しています。私はこの監督の作品はほとんど見ていますが、初期作品の『クロノス』と『ミミック』、そして最新作の『クリムゾン・ピーク』だけはまだ見ていません。

殆どの作品はSF若しくはダークファンタジーとして分類される作品ですが、どの作品も、その映像の幻想的な美しさは万人の認めるところです。また彼の作り出すクリーチャーは、既存のものとは異なり、単なる怪物ではない美しさを持った創造物として描かれています。特に『パンズ・ラビリンス』はダークファンタジー作品ですが、高い評価を受けています。この作品はエンターテインメント性を求めて見ると裏切られます。物語そのものの持つ寓意性と、映像の持つ耽美的な美しさとを堪能できる人は限られるかもしれません。この映画は2006年アカデミー賞美術賞を始めとする各種の映画賞を受賞しています。

同様に、アメリカンコミックの人気キャラクターであるデーモンの子を主人公に据えた『ヘルボーイ』も、デル・トロ監督自身が非常にこだわったロン・パールマンの起用が功を奏したのか大ヒットし、続編も『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』作成されました。更に、「ヘルボーイ3」が制作されるかもしれないという情報もあり(映画.com : 参照)、楽しみです。また、この作品に登場するクリーチャーもユニークで、ストーリーは別にしてクリーチャーの映像だけでも楽しみになるほどです。

この監督の現時点での最新作としては、2015年に発表された『クリムゾン・ピーク』があります。ティム・バートン監督の「アリス・イン・ワンダーランド」で一躍有名になったミア・ワシコウスカ他を主演としたダークミステリーです(映画.com : 参照)。私はまだ見ていないのですが、ゴシック・ホラーとしての映像美と併せて高い人気を誇っているらしく、かなりの期待を持っています。ただ、少しだけ調べてみるとホラーというと少々異なるようで、妖しい魅力を持ち、ホラー的ではあるけれどもホラー映画として見るとそうではないという、実に分かりにくいことになっています。出来るだけ早いうちにDVDをレンタルし確認しなくては。

個人的には、SF映画の面白さ満載の、人間の操作する巨大ロボットでKaiju(カイジュー)と戦う『パシフィック・リム』を好きなのですが、怪物の名前もKaiju(カイジュー)と名付けられているように、日本のマンガや特撮映画、ロボットアニメに影響を受けているという監督らしい、日本のロボットアニメを監督なりに消化し実写化した実に見ごたえのある作品になっていました。現在続編が制作されている途中だそうで、その公開が待たれるところです。

という映画監督としてのギレルモ・デル・トロが、テレビシリーズを制作することになり、その原作本として書かれたのが『ザ・ストレイン』です。テレビドラマはその第一話のみをサンプル映像で見たのですが、なかなか原作に忠実で面白そうでした。そのうちにレンタルしようと思います。

[投稿日] 2017年02月07日  [最終更新日] 2017年2月7日

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関連リンク

ギレルモ・デル・トロ - allcinema
少年時代から映画作りに勤しみ、やがては大御所メイクアップ・アーティスト、ディック・スミスのもとで特殊メイクアップや特殊効果を学ぶ。
ギレルモ・デル・トロ - 映画.com
メキシコを代表するフィルムメーカー。子どもの頃からホラー映画のファンで、「エクソシスト」などで特殊メイクを手がけたディック・スミスに師事。