VIP専門の警備チームに配属された元プロボクサーの最上。彼がそこで見た現実とは?不条理に敢然と立ち向かう者を圧倒的なスケールで描く、爽快感溢れる長編小説。(「BOOK」データベースより)
貧富の差が拡大し、「安全」を金で買うしかない近未来を舞台とした長編のアクション小説です。
元プロボクサーの最上光一はその腕を買われ、民間の警備会社「ブラックホーク」に入社することになる。なかなか会社の仲間たちと溶け込めないでいる最上だったが、テロリスト集団クーガの中に、最上を助けるために人を殺し、ボクサーへの夢を断たれた幼馴染の姿を見つけるのだった。
どうしても感情移入ができない、違和感を感じてしまう作品でした。
本書を読んだのはもう三年近くも以前のことなので、違和感を感じる点を具体的には指摘はできないのですが、結局は舞台設定の粗さなどから物語としてのリアリティーを感じにくく、主人公たちに対して感情移入ができにくかったのだと思います。
以上のことは本書以降に読んだ作品から想像することなのですが、多分そう異なった印象ではないと思います。
本書「特殊警備隊ブラックホーク」は、福田和代氏の作品としては最初に読んだ本です。その後に読んだ二冊よりも後の2012年6月に出版された作品です。
その後現在(2015年11月)までに、約12冊ほどという、かなり多くの作品を発表されていますので一般の読者からは評価を受けている作家さんだと思われます。そうした数字からすると、やはり個人的に波長が合っていないということなのでしょう。
福田和代氏の作品は、舞台設定は個人的に興味を引かれる、読んでみたいと思う作品が多いので、私の感性と合っていないというのはとても残念です