『疫病神シリーズ』の第五巻『破門』で直木賞を受賞した黒川博行のデビュー作を含む、大阪府警捜査一課に勤務するコンビの刑事を主人公とする、『疫病神シリーズ』よりは真面目、と感じる長編の警察小説です。 大阪府警捜 … “大阪府警捜査一課シリーズ” の続きを読む
時砂の王 2020年11月12日
本書『時砂の王』は、作者の小川一水が初めて時間ものに挑んだという長編のSF小説です。 時間を遡行して過去を改変しETを撃退しようと試みる人類の姿が描かれる、文庫本で276頁という短めの作品であるにもかかわらず読みがいのあ … “時砂の王” の続きを読む
アルルカンと道化師 2020年11月10日
本書『アルルカンと道化師』は、半沢直樹シリーズの第五作目の長編の経済小説です。 さすが『半沢直樹シリーズ』の最新作だけあって、半沢直樹の倍返しは痛快で小気味のよく、面白さ満載の作品でした。 東京中央銀行大阪 … “アルルカンと道化師” の続きを読む
同姓同名 2020年11月8日
本書『同姓同名』は、テレビ番組の「王様のブランチ」で紹介されていた作品で、新刊のソフトカバー本で372頁になる長編の推理小説です。 登場人物が大山正紀という同姓同名の人物ばかりであり、作者の仕掛けが満載の、どんでん返しに … “同姓同名” の続きを読む
あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇 2020年11月5日
本書『あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇』は、『あきない世傳金と銀シリーズ』の第九巻目「淵泉篇」です。 幸の商売、人生に立ちはだかる壁を設定する作者の努力が目に浮かぶ、シリーズとして変わらぬ面白さを維持している作品です。 … “あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇” の続きを読む
夜叉萬同心 風雪挽歌 2020年11月3日
本書『夜叉萬同心 風雪挽歌』は、『夜叉萬同心シリーズ』の第七弾の長編の痛快時代小説です。 定町廻り同心に取り立てられたばかりの萬七蔵と、その八年後の隠密廻り同心になっている萬七蔵とが描かれています。シリーズの中では若干で … “夜叉萬同心 風雪挽歌” の続きを読む
黙(しじま) 2020年11月1日
本書『黙(しじま)』は、『介錯人別所龍玄シリーズ』の第二弾の連作短編時代小説集です。 仕置の場に現れ、自分が首を切るべき相手の人生に思いを馳せる龍玄の姿が心を打つ作品です。 不浄な首斬人と蔑まれる生業を祖父 … “黙(しじま)” の続きを読む
スワン 2020年10月30日
本書『スワン』は、巨大ショッピングモール「スワン」で起きた無差別銃撃事件に巻き込まれた一人の女子高生の姿を描いた長編のミステリー小説です。 第73回日本推理作家協会賞や第41回吉川英治文学新人賞を受賞し、さらに第162回 … “スワン” の続きを読む
鑓騒ぎ 新・酔いどれ小籐次(十五) 2020年10月27日
本書『鑓騒ぎ 新・酔いどれ小籐次(十五)』は、『新・酔いどれ小籐次シリーズ』の第十五弾です。 今回は、このシリーズの初回に戻るかのような「御鑓頂戴」事件が全編を貫く事柄として挙げられ、安定した面白さを持ったシリーズの一作 … “鑓騒ぎ 新・酔いどれ小籐次(十五)” の続きを読む
アルジャーノンに花束を 2020年10月24日
D・キイス著の『アルジャーノンに花束を』は、古典SFの中でも名作と言われる長編のSF小説で、ネビュラ賞を受賞した作品です。 小尾美佐氏の見事な翻訳により、たんなるSF小説という枠組みを超えた名作と言われる理由がよく分かる … “アルジャーノンに花束を” の続きを読む