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柳内 たくみ 雑感

最初に読んだ「ゲート」の装丁が漫画チックであったこともあり、あまり期待をしないで軽く読めるかも、などと思いながら、図書館で目の前にあったので借りてみました。これが意外に面白い。内容に破綻も無く、安心して読める作家さんでした。

柳内たくみという作家は元々自衛隊勤務であったそうで、対外的側面も含めて「軍」に関する記述の確かさにも納得したものです。

元々ネット上の投稿小説サイト「Arcadia」に連載されていた小説だとの記述もありました。ネットの投稿小説についてはあまり関心を持ってなかったのですが、こうした作家も育っているところをみると面白いかもしれないと思うようになりました。ただ、その数は膨大で玉石混交でしょうから、面白い作家や作品を見つけるのは大変でしょう。でも、その探索作業もネット上で評判のもの、ということになるのでしょうから、もしかしたら思うほどではないかもしれません。

ともあれ、ファンタジー好きの人にとっては「柳内たくみ」という人も覚えていていい作家さんの一人ではないでしょうか。

[投稿日] 2015年04月21日  [最終更新日] 2015年5月23日
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おすすめの小説

おすすめのファンタジー小説作家(国内)

こうしてみると日本のファンタジー作品も捨てたものではありません。かなり読み応えのある作品が多数あります。下記は殆ど私が読んだことがある作品を中心に挙げていますが、他にも面白い作品を書かれる作家が多数おられます。
上橋 菜穂子
日本のファンタジー小説の第一人者です。精霊の世界と重なった二重構造をしているという世界で、女用心棒バルサの活躍を描く「守り人シリーズ」は、人類学者である著者が著した児童文学で、野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞他多数の賞を受賞した作品です。児童文学とは言いつつも十分大人の鑑賞に耐えうる、安定感のある構成の作品です。「鹿の王」では第12回本屋大賞も受賞されています。また、「獣の奏者」という、異世界の地を舞台とするファンタジー巨編もあります。
栗本 薫
様々なジャンルの小説を書かれていて、ファンタジーにも手を染めておられます。代表作としては、日本のヒロイック・ファンタジーの最も著名な作品の一つで、豹頭の戦士であるグインを中心にした大河小説の「グイン・サーガ」があります。また、日本の古来の神々とクトゥルー神話の邪神達との戦いを描く「魔界水滸伝」は、私の好きなテーマでもあり、かなり入れ込んで読みました。
宮部 みゆき
家族を取り戻す為、母と自分の運命を変える為に異世界へと旅立った小学5年生の三谷亘を描いた作品として「ブレイブ・ストーリー」があります。また、「英雄の書」は、同級生を殺傷し行方不明になった兄を探し、本の助けを借りて、消えた兄を探すために“無名の地”へと旅立つ、小学五年生の森崎友理子の活躍を描いた作品です。
富野 由悠季
日本のテレビアニメ界の創世記から関わっている人物で、機動戦士ガンダムの総監督・原作・脚本・演出・絵コンテ・作詞までをも務めたそうです。「リーンの翼」は、バイストン・ウェル物語シリーズの一つであり、大人向けのファンタジー小説です。