J・P・ホーガン

イラスト1
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文庫

東京創元社

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天才科学者クリフォードは統一場理論の研究にからみ新たな理論を発見する。それによれば究極の兵器の製造さえ可能となるものだった。東西冷戦の中にあって、国家から利用されることを恐れたクリフォードは、民間に下り、国のしがらみのないところでの研究活動を続けようとする。しかし、国はそこにも手を伸ばしてくるのだった。

「統一場理論」というのは万物の根源にある素粒子に関係する理論なのですが、そんなことは素人には分かる筈もありません。ハードSFはこうした実際の学問上の枠組みを根底に置いて、その上に架空の物語を構築するのですが、科学的知識を持ち合わせない一般読者は、いかにも科学的実在らしき描写を、そんなものなのだろうと当然の前提にして読み進め、新たな発明、発見、展開をただ十分に楽しめばいいのです。そこにこそSFの醍醐味があると私は思っています。

本書は現実の「統一場理論の研究」を前提にしつつ、架空の理論を組み立てて物語の骨子としています。そして、科学的な成果を武器として利用しようとする国家という存在を前面に押し出し、科学の人類に対する貢献の仕方、人類の幸福に役立つ科学の在り方を提示しています。

勿論、物語として面白いのは当然であり、その点でホーガンの爆発的な人気があるのです。

[投稿日]2015年04月30日  [最終更新日]2015年4月30日
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