東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。捜査線上に浮かんだのは、事件の夜に刑事の平賀とベッドをともにしていた美しき社長秘書。状況証拠は秘書と事件の関係を示していたが、間もなく彼女も福岡で死体となって見つかった。なぜ彼女は社長殺しを計画し、東京から遠く離れた福岡で殺されたのか。愛した女性の真実を求め、平賀の執念の捜査が始まる―。鮮やかなアリバイ崩しが光る、江戸川乱歩賞受賞の傑作。文庫書き下ろし短編収録!(「BOOK」データベースより)
東京の巨大ホテルを舞台に描き、江戸川乱歩賞を受賞した長編のミステリー小説です。
東京のあるホテルの部屋で、そのホテルのオーナーが殺されます。ところが、その部屋と寝室夫々に鍵がかかっており、二重の密室になっていたことから刑事達の苦悩が始まります。
ホテルマンであった森村誠一氏は、本作はまさに腕の振るいどころであったろうと思われます。実際、江戸川乱歩賞の締めきりに間に合わせるために数日で書きあげたとどこかに書いてありました。
ホテルの内実の面白さもさることながら、物語としてかなり面白く読んだ記憶があります。
内容をはっきりとは覚えていないので断言できないので申し訳ないのですが、謎解きメインでは無かったと記憶しています。