半村 良

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アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命…。この本を手に取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示場から消えたアトランティスの壷を追うカメラマン・伊丹。彼らの周囲には、次第に不可解な出来事が起こり始める。一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛を横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。(「BOOK」データベースより)

 

半村良らしい長編の伝奇小説です。

 

吸血鬼や狼男等世界各地に残る各種伝承を織り込みながら、人間の不死性への欲望を絡めて、とにかくスケールの大きなほら話をその筆力で一気に読ませます。

このようなテーマで書かれた本は各種ありますが、半村良という作家はその筆力で壮大な物語に仕上げています。

近年キリストの真実に迫るサスペンス小説として世界的にヒットしたダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」(下掲はKindle版の上中下合本版です)という本がありますが、それよりも先に日本には「産霊山秘録」という作品などもあり、日本には半村良が居るんだよと、密かに思っていたものです。

 

 

とにかくこの手の嘘話の元祖みたいな作品だと思っています。

 

読んだのは40年も前になるけど、今でもその面白さは忘れられません。今でも決して古くはありません。

[投稿日]2015年04月17日  [最終更新日]2019年2月3日
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