樋口 毅宏 雑感
東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。
帝京大学文学部卒。
コアマガジンにて「BUBKA」の編集、白夜書房にて「コリアムービー」「みうらじゅんマガジン」の編集長を務める。
2009年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。
2011年、『民宿雪国』で第24回山本周五郎賞候補と第2回山田風太郎賞候補になる。
2012年、『テロルのすべて』で第14回大藪春彦賞候補になる。日本文芸家協会会員。
2015年、弁護士の三輪記子と結婚。
(ウィキペディア : 参照)
何ともよく分からない作家さんです。
卒業後、アルバイトからエロ本雑誌の編集に入り、「来る日も来る日もエロ本を作ってい」たと言います。しかしその仕事は「投稿したいって言っている読者の奥さんとか彼女とエッチする」( 町山智浩 樋口毅宏『ルック・バック・イン・アンガー』を語る : 参照 )ことだったりと凄い経験を経ておられ、なんだかよく分かりません。
その後、「みうらじゅんマガジン」他の編集長を十年以上もやって、作家の白石一文に出会い、その伝手で小説を書くようになって『さらば雑司ヶ谷』を著し、その後『日本のセックス』、『民宿雪国』、『雑司ヶ谷R.I.P.』・・・、と立て続けに出版されています。
この作家の作品は『さらば雑司ヶ谷』とその続編である『雑司ヶ谷R.I.P.』しか読んでいないのですが、その内容自体が一言では語ることができない内容なのです。エロスとバイオレンスと言い切れば少し違うし、新興宗教を描いてはあっても、宗教色が強いわけではなく、だからと言って頭から否定しているわけでもありません。シリアスでもなければ、漫画チックというほうがいいのでしょうが、それでも違います。
とにかく細かなところでの引用がすごい。「好きな人の好きなものを引用するのはオマージュで、好きでもないのに引用するのはただのパクリ。僕の本を読んでいいと思った方は、ぜひこちらを見てください」( 作家の読書道 : 参照 )ということのようです。
私はまだ見ても、読んでもいないのですが、最近作の『太陽がいっぱい』の帯に「樋口毅宏引退作品」との言葉が書かれているそうです。ホントに引退されるのか、子育てがひと落ちつきしたら(樋口毅宏 男の子育て日記 : 参照)また作家として活動されるのか、この作家の言うこと、やることはよく分かりません。