日本沈没 さいとうたかを版

日本列島で群発する地震。その地震に誘発されて火山が噴火。次々に起きる天変地異に…小松左京のベストセラーをコミック化。(「内容紹介」より)

 

さいとうたかを版は、講談社のKCデラックス版が一番新しいようですが、他にも講談社文庫版や、リイド社の各種版などがあるようです。

日本沈没 一色 登希彦 版

11月の東京・新宿。潜水艇操縦士の小野寺俊夫は立ち寄った飲み屋で「ビルが突然地中に飲みこまれる」という不可解な事件に遭遇する。偶然居合わせたレスキュー隊員の機転で窮地を脱したかに思われたが、それは日本に起こる災厄の序章にすぎなかった…(「内容紹介」より)

 

2006年から2008年まで「ビッグコミックスピリッツ」で連載された作品だそうです。

上記AmazonへのイメージリンクはKindle版です。楽天は電子書籍はありません。

 

未読です。

日本沈没

伊豆・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。現場調査に急行した深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士とともに日本海溝の底で起きている深刻な異変に気づく。折から日本各地で大地震や火山の噴火が続発。日本列島に驚くべき事態が起こりつつあるという田所博士の重大な警告を受け、政府も極秘プロジェクトをスタートさせる。小野寺も姿を隠して、計画に参加するが、関東地方を未曾有の大地震が襲い、東京は壊滅状態となってしまう。全国民必読。二十一世紀にも読み継がれる400万部を記録したベストセラー小説。(上巻 :「BOOK」データベースより)

とにかくその日が来る前に。政府は日本人全員を海外へ移住させるべく、極秘裏に世界各国との交渉に入った。田所博士は週刊誌で「日本列島は沈没する」と発言して、物議をかもしていた。小野寺は極秘プロジェクトからはずれて、恋人・玲子とともにスイスに旅立とうとするが、運悪く玲子は、ついに始まった富士山の大噴火に巻き込まれ行方不明となってしまう。そして、日本沈没のその日は予想外に早くやってきた。死にゆく竜のように日本列島は最後の叫びをあげていた。日本人は最悪の危機の中で、生き残ることができるのか。未来をも予見していた問題作。(下巻 :「BOOK」データベースより)

 

文字通り日本が沈没してしまう様子を壮大なスケールで描く長編のSF小説です。

 

小松左京と言えばまずは「日本沈没」を挙げるべきなのでしょう。

この本はいわゆる宇宙を舞台にしたり、タイムトラベルをするといったいかにも現実とかけ離れたSFとは異なり、社会的な問題提起を含む日常の延長上にある物語として、SF嫌いの人にも受け入れられる物語です。

 

1973年と2006年の二度にわたり映画化もされ社会現象を引き起こしました。その発想はすごいです。でも、SFとかそうではないとか、分類はどうでもいいのです。単純に物語としてとても面白く読むことができます。

 

 

日本が沈む、そのメカニズムよりも、日本列島という基盤を失った日本人はその後どう生きていくのか、が書きたかったらしいのですが、生前には書かれることはありませんでした。

先年続編が出版されましたが私は未読です。

また、映画もリメイクされそこそこヒットしたと思います。見ましたが、ヒットした理由は分かりませんでした。

果しなき流れの果に

N大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。それは永遠に砂の落ち続ける砂時計だった!白堊紀の地層から出土されたというその砂時計の謎を解明すべく発掘現場へと向かう一行だったが、彼らは知る由もなかった―その背後で十億年もの時空を超えた壮大な戦いが展開されていようとは。「宇宙」とは、「時の流れ」とは何かを問うSFの傑作。(「BOOK」データベースより)

 

日本SFの傑作作品と断言できる、長編SF小説です。

 

一言でこの「果しなき流れの果に」という本の内容を言えば、十億年という時の流れの中で人類の存在そのものを考察していく、と意味不明なまとめになってしまいますが、そのスケールの大きさ、着想力の凄さで日本SF界のベストだと思っています。

実際、ちょっと前のSF好きの人なら知らない人はいない小説と言っても過言ではないでしょう。いや、この本なら今の若い人たちでもSFが好きという以上は知っていて当然かもしれません。

たとえSF好きではなくても、絵空事の話は受け付けないという人を除いて絶対お勧めです。

 

海外には映画「2001年宇宙の旅」の原作者であるアーサー・C・クラークの「都市と星」「幼年期の終わり」という名作がありますが、この「果しなき流れの果に」と光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」はそれに勝るとも劣らないと思います。

 

 

小松 左京

言わずと知れた日本SF界の巨匠です。

その活動の分野は多岐にわたり、時間や空間を越えた壮大ななSFを書く一方で、「日本沈没」や「首都消失」のような日常生活の延長線上にある小説も著しています。また、日本万国博覧会にもかかわりをもったりもして、単にSF作家という肩書では括れない多才な人です。

この小松左京という人の作品は妙な癖も無く、SFの入門書としてもいいのではないでしょうか。「復活の日」などは、そのSF的な舞台設定を除けば冒険小説としても十分な面白さを持っています。

 そもそもSFというジャンル自体が特別なものではなく、単にその舞台設定が非日常というだけのことであり、それは作者の思惑、主張を表現するのに一番適した舞台設定として選ばれただけ、と言っても良いのではないでしょうか。

この人は長編だけではなく短編も大量の作品を残していて、どれ、と選ぶのはこれまた非常に難しい作家の一人です。加えて、何しろ読んだのが殆ど40年以上も前の私が高校生の頃のことで、その印象や内容を覚えていないこともあります。ですから、下記の作品は今でも題名と内容をある程度覚えている作品に限られてしまいます。

天使の囀り

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。( 「BOOK」データベースより)

 

長編のホラー小説です。

 

南米への同行者が、次々と謎の自殺を遂げて死んでいく。そのことを疑問に思った主人公は、自殺の原因が南米で食べた猿からの寄生虫によるものであることを突き止めるのでした。

 

この展開はホラーと言っても、超常的なそれではありません。

しかしながら、この手のものはそれ程怖くもないと思っていたのですが、この作家の筆力はものすごいものがあって、黒い家のような心に直接響く恐ろしさがあります。

人間心理のすきを突くような作者の展開の上手さを楽しんでもらいたいものです。

悪の教典 [DVD]

三池崇史監督が貴志祐介の同名小説を伊藤英明主演で映画化。生徒から絶大な人気を誇る高校教師・蓮実聖司。学校やPTAの評価も高く、教師の鑑とも呼べる彼の正体は生まれながらのサイコパスだった。通常版。(「キネマ旬報社」データベースより)

悪の教典

晨光学院町田高校の英語教師、蓮実聖司はルックスの良さと爽やかな弁舌で、生徒はもちろん、同僚やPTAから信頼され彼らを虜にしていた。そんな〝どこから見ても良い教師〟は、実は邪魔者は躊躇いなく排除する共感性欠如の殺人鬼だった。少年期、両親から始まり、周囲の人間をたいした理由もなく次々と殺害してきたサイコパス。美形の女生徒をひそかに情婦とし、同僚の弱みを握って脅迫し、〝モリタート〟の口笛を吹きながら、放火に殺人にと犯行を重ねてゆく。
( 上巻 :「BOOK」データベースより)

蓮実聖司は問題解決のために裏で巧妙な細工と犯罪を重ねていた。三人の生徒が蓮実の真の貌に気づくが時すでに遅く、学園祭の準備に集まったクラスを襲う、血塗られた恐怖の一夜。蓮実による狂気の殺戮が始まった!ミステリー界の話題を攫った超弩級エンターテインメント。( 下巻 :「BOOK」データベースより)

 

とある高校を舞台に一人の教師が生徒を惨殺していくその様子を描いた、文庫本で上下二巻からなる長編のスリラー小説です。

 

前評判や『新世界より』などの驚愕のイメージの世界を期待して読んだためなのか、本作品は期待外れ感が大きい結果となってしまいました。

 

 

主人公は生徒に非常に人気がある容姿端麗で頭脳明晰な高校教師の蓮実聖司です。

この教師が学校を自分の支配下に置こうと様々な工作を施し、また自分のクラスには学校支配のために都合の良い生徒や、容姿の魅力的な女生徒を集めるのです。

最初は学校運営を影から支配し、その上で密かに邪魔者を排除していくのですが、次第にその手段も大胆になっていきます。そしてついには・・・。

 

この学校に来るまでにも既に多数の殺人を犯しており発覚していません。そのことにより自信を深めている蓮見は、本校でも思うがままの行動をとります。

その行動が、客観的に見るとあまり緻密な行動の結果とは思えず、事件が発覚しないという設定そのものが違和感を感じてしまうのです。

そうした何件かの殺人の末に、ついにはクラスの生徒全員の殺害という手段に出ざるを得なくなるのですが、そこの設定もどうも感情移入できません。

 

確かに、教師が生徒全員を惨殺するという異常な設定なので感情移入しにくい、ということはあるかもしれません。

しかし、高見広春の『バトル・ロワイアル』はかなり面白いと思って読めたので、状況の異常性が原因だとは思えません。

結局、本作品が貴志祐介という凄い力量を有する作家の作品という期待にそぐわなかったと言わざるを得ないようです。

 

 

評判を見てみると同じような意見の人も少なからず居るようで、決して私だけの意見ということでもないようです。

とにかく、感情移入できない結果、小説としてはかなり長過ぎると感じます。

しかし、この長さを長いと感じずに読む人もかなりの数に上ることもまた事実です。その人たちにとってはかなり面白い小説と評価されることでしょう。

黒い家 スペシャル・エディション [DVD]

貴志祐介のベストセラー小説を再映画化した韓国ホラー。生命保険会社の査定員、チュン・ジュノはある日、面識のない顧客の家に呼び出され、衝撃的事件の目撃者にされる。以来、彼の私生活が脅かされるようになり…。ショッキングな残虐描写が話題に。(「キネマ旬報社」データベースより)