守り人シリーズ

守り人シリーズ』とは

 

本シリーズの世界観は、人間が日々暮らしているこの世界(サグ)と、目に見えない精霊の世界(ナユグ)とが重なりあって存在しているというユニークなものです。

また、シリーズ内で物語の主人公となる人物が異なり、タイトルに『守り人』とつく作品は三十歳になる短槍使いのバルサが主人公であり、『旅人』とつく作品はチャグムを主人公としています。

 

守り人シリーズ』の作品

 

守り人シリーズ(完結)

  1. 精霊の守り人
  2. 闇の守り人
  3. 夢の守り人
  4. 虚空の旅人
  5. 神の守り人(<上> 来訪編・<下> 帰還編)
  6. 蒼路の旅人
  1. 天と地の守り人 <第1部 ロタ王国編・第2部 カンバル王国編・第3部 新ヨゴ皇国編> ロタ王国編
  2. 流れ行く者 守り人短篇集
  3. 炎路を行く者 守り人作品集
  4. <守り人>のすべて 守り人シリーズ完全ガイド

 

守り人シリーズ』について

 

この物語の世界観は、人間の世界と精霊の世界とが重なった二重構造をしていて、同じ時間と空間に重なって存在しているといいます。

その世界での女用心棒バルサは水の精霊の卵を宿している皇子チャグムを助け(第一巻『精霊の守り人』)、以後二人の物語が始まります。

 

本『守り人シリーズ』は、人類学者である著者上橋菜穂子が著した児童文学で、野間児童文芸賞新人賞、産経児童出版文化賞他多数の賞を受賞しています。

児童文学とは言いつつも十分大人の鑑賞に耐えうる、安定感のある構成の作品です。ハリーポッターシリーズが幅広く大人に受け入れられたのを思えば良いでしょう。

というより、ハリーポッターシリーズよりはずっと大人向けではないでしょうか。

上橋菜穂子の作品の『獣の奏者』(講談社文庫全四巻)+(外伝一巻)にも言えることですが、個人的には本『守り人シリーズ』は大人向けの物語だと思っています。

ただ、その文章、物語の内容が分かりやすく、子供が読んでも面白い物語だと言えるのです。

 

 

この作品の面白さの一つに、主人公の女用心棒バルサが児童文学であるにも拘らず「三十歳の女用心棒」という設定であることにもあるかもしれません。

作者によれば、編集の担当者には怒られたけれども「短い槍を担いだ三十代のオバサンが、小さな男の子の手をひいて逃亡している姿が浮かんできた」のだから仕方が無いのだそうです。

 

このシリーズは「守り人」とという言葉と、もう一つ「旅人」という言葉がつけられた書名とに分かれます。

バルサが主人公の作品は「守り人」がつき、皇子チャグムが主人公の作品には「旅人」がつけられているのです。

 

全26話としてアニメ化され2007年にNHK-BS2で放送されました。

 

 

更に、2016年の春から3年かけて全22回の4Kでの実写ドラマとして、綾瀬はるかの主演で放映されました。

同様のNHKドラマのシリーズ作品である『坂の上の雲』の出来栄えがとてもよかったことを考えると、同様に力の入ったシリーズのようで期待していました。

しかし、残念ながら日本人の役者さんたちが演じるカタカナの名の登場人物やファンタジーの世界は今一つリアリティに欠け、綾瀬はるかのアクション意外に見るべきものはあまりありませんでした。

 


上橋 菜穂子

著者は立教大学で文化人類学を学び博士号を取得している学者さんで、その代表作である「守り人シリーズ」は中央アジアの民俗の見聞の影響が大きいと述べているそうです。

幼い頃から膨大な量の本を読んでおられ、そのジャンルもSF、ファンタジー、時代小説から学術書まで実に多岐に及んでいます。だからと言ってインドア派かと思えばそうでもなく、小学生の時は相撲が好きだったとか、高校生の時はパワーリストを着けて学校に行っていたとか、同じく高校生の頃には英国研修旅行21日間という企画で英国に行き、私はその名前も知らないのですが、実際に「グリーン・ノウの子どもたち」を著したL・M・ボストン夫人という人に会いに行ったりもしておられるなどと実に意外なエピソードも語っておられます。

その作品は二つのシリーズしか知りませんが、共に異世界ファンタジーで、構成がしっかりとした作品で、大人にとっても面白さは勿論、読みごたえも十分にある作品です。両作品ともにアニメ化されています。

「月の森に、カミよ眠れ」で 日本児童文学者協会新人賞、「精霊の守り人」で第34回野間児童文芸新人賞と第44回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、「闇の守り人」で第40回日本児童文学者協会賞、「守り人シリーズ」で第25回巌谷小波文芸賞、神の守人 来訪編、帰還編」で第52回小学館児童出版文化賞、「狐笛のかなた」で第42回野間児童文芸賞を受賞し、第51回産経児童出版文化賞の推薦作品となっています。

サイコダイバー・シリーズ

サイコダイバー・シリーズ』とは

 

本『サイコダイバー・シリーズ』は、「魔獣狩り(淫楽編)」という一巻目のタイトルからも分かるようにエロスとバイオレンス満載のエンターテイメント作品です。

SFやファンタジー系統の作品を受け入れることができる人であれば、何も考えずに気楽に読めるシリーズ作品です。

 

サイコダイバー・シリーズ』の作品

 

サイコダイバー・シリーズシリーズ(完結)

  1. 魔獣狩り 淫楽(いんらく)編
  2. 魔獣狩り 暗黒編
  3. 魔獣狩り 鬼哭(きこく)編
  4. 魔獣狩り外伝 聖母隠陀羅編
  5. 魔性菩薩〈上〉
  6. 魔性菩薩〈下〉
  7. 美空曼陀羅/魔獣狩り外伝
  8. 魍魎の女王〈上〉/新・魔獣狩り序曲
  9. 魍魎の女王〈下〉/新・魔獣狩り序曲
  10. 黄金獣〈上〉/淫花外法編
  11. 黄金獣〈下〉/秘宝争奪編
  12. 呪禁道士/憑霊狩り
  1. 新・魔獣狩り1 鬼道編
  2. 新・魔獣狩り2 孔雀編
  3. 新・魔獣狩り3 土蜘蛛編
  4. 新・魔獣狩り4 狂王編
  5. 新・魔獣狩り5 鬼神編
  6. 新・魔獣狩り6 魔道編
  7. 新・魔獣狩り7 鬼門編
  8. 新・魔獣狩り8 憂艮(うしとら)編
  9. 新・魔獣狩り9 狂龍編
  10. 新・魔獣狩り10 空海編
  11. 新・魔獣狩り11 地龍編
  12. 新・魔獣狩り12 完結編 倭王の城 上
  13. 新・魔獣狩り13 完結編 倭王の城 下

 

サイコダイバー・シリーズ』について

 

本『サイコダイバー・シリーズ』は、エロスとバイオレンスに加え、格闘技小説の側面も持ったアクション・エンターテイメント作品です。

そもそも「サイコダイバー」とは、人間の精神にもぐり、その隠された秘密を探り出すことを仕事とする特殊能力者を主人公とした伝奇小説です。

最初は三部作で終わる筈だったものが、結局は全二十五巻の一大ストーリーを展開しています。

 

最初は九門鳳介文成仙吉との物語の色合いが濃かったのですが、そのうち敵役の「美空」に焦点が当たり始め、「毒島獣太」という新たなサイコダイバーが登場し、「猿翁」や「黒御所」といった敵役まで登場します。

最終的には高野山から盗み出された空海の即身仏も絡む、壮大な伝奇小説として人気を博したシリーズです。

この本にはそれまで「キマイラシリーズ」や「闇狩り師シリーズ」、「獅子の門シリーズ」等々で使われたアイデアの全てが入っているのではないでしょうか。人の精神の中に潜る、という発想が面白く、また、舞台設定も格闘小説やSFと言っても良い独特の世界で一気に引き込まれました。

 


 

理屈抜きで、単純に物語世界に浸れば、時間はすぐに経ってしまう、そんな作品です。

ただ、エロ、グロ、暴力描写等々が続きますので、そうした描写が苦手な人は避けた方が良いかと思われます。

 

ちなみに、本シリーズは祥伝社文庫のKindle版の魔獣狩り(全十二巻)合冊版と、祥伝社文庫での新・魔獣狩り全十三巻のセット版ともでています。

 


帝都物語 外伝 [DVD]

荒俣宏の同名小説の映画化第3弾となる外伝。加藤の邪霊を封じ込めてから50年。祠は取り壊され精神病院となっていた。そんな中、院長の命令で加藤に扮し、患者たちのパニック反応の臨床実験を行う看護士・仁哉はあやしい魅力を漂わす美千代に出会い…。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

原作の「帝都物語外伝 機関童子」を映画化したもの。

未見です。

帝都大戦 [DVD]

荒俣宏原作の映画「帝都物語」に続くSFXホラーシリーズ。加藤昌也、一瀬隆重、南果歩、嶋田久作ほか出演。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

原作の「戦争編」を映画化したもの。未見です。

帝都物語(OVA版)

荒俣宏原作、「銀河鉄道999」のりんたろうがシリーズ監督を務めた「帝都物語」のOVA第1巻。平将門の怨霊を目覚めさせ帝都破壊を目論む呪術使いの魔人・加藤保憲とその野望を阻止すべく立ち向かう人々との攻防を描く。「魔都篇」ほか全4部を収録。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

原作をアニメ化したもの。「魔都篇」「震災篇」「龍動篇」「菩薩篇」を収録。未見です。

帝都物語 [DVD]

荒俣宏のベストセラー小説を実相寺昭雄が映画化。明治末期の東京を舞台に、都壊滅を目論む謎の軍人・加藤保憲と、それを阻止しようとする人々の戦いを描く。加藤はサイキックパワーを自在に操り、東京の地霊・平将門を怨霊として目覚めさせる。(「キネマ旬報社」データベースより)

 

原作の「神霊篇」から「龍動篇」までを映画化したもの。

嶋田久作の怪演が話題になり、映画自体もヒットしました。実際、日本映画としてはかなり力を入れた作品らしく、日本映画にありがちなクリーチャー等のちゃちさもあまり感じられなかったように記憶しています。