触手(タッチ)

この作品はいわゆるモダンホラーの系譜とちょっとニュアンスが異なります。

異形のクリーチャーも出てこないし、アクションも派手ではありません。ただ、主人公は患者に触れるだけで病を治してしまうのです。しかし、この能力の代償は大きく、主人公の医師アランは数々の試練に立ち向かうことになります。

人間を正面から描き、少々つらい側面があります。それまでの作品のイメージとは違いますのでそのつもりで読んでください。

ナイトワールド・サイクルの第三作目なのですが、夫々の作品は独立しています。

2015年4月初めの時点ではAmazon、楽天共に在庫が無いようです。Amazonに至っては古書の情報すらありませんでした。

マンハッタンの戦慄

現代のニューヨークはマンハッタン。始末屋ジャックは、インド外交官のクサムという人物から、インド人の老婆が盗まれた首飾りを探してほしいという依頼を受ける。もう一つの依頼は分かれた恋人からの叔母の捜索依頼だった。不思議な事柄が巻き起こる中、太古の旧支配者が作り出したラコシという異形の怪物も現れる。

始末屋ジャックというハードボイルドチックな主役が登場し、ラブクラフト的怪物も現れ、モダンホラーの定番とも言える展開になってきます。第一級のエンターテインメント作品です。

ナイトワールド・サイクルの第二作目にあたりますが、同時に「始末屋ジャック」の幕開けでもあり、以後8作のジャックシリーズが書きつづられています。

ザ・キープ

1941年、ルーマニアのトランシルバニア地方の城塞(ザ・キープ)に駐留することとなったドイツ軍の兵士たちが一人ずつ何者かに殺されていく。ナチに命じられ、殺戮者の正体を探ろうとするユダヤ人歴史学者だが、その娘が城塞に向かう謎の男と恋に落ち・・・。

ルーマニアのトランシルバニア地方とくれば勿論吸血鬼の物語です。

クーンツやマキャモンの初期のモダンホラー作品群のように物語はテンポよく進むのですが、より落ち着いた雰囲気を持っています。ナイトワールド・サイクルの第一作目にあたります。

DVD日本語版は未だ出ていませんが、 The Keep / ザ・キープ 北米版DVD はあるようですね。