徒目付 久岡勘兵衛シリーズ(完結)
- 闇の剣
- 魔性の剣
- 怨鬼の剣
- 怨鬼の剣
- 稲妻の剣
- 凶眼
- 定廻り殺し
- 錯乱
- 遺痕
- 天狗面
- 相打ち
- 女剣士
- からくり五千両
- 罪人の刃
- 徒目付失踪
「面白い小説」の条件のひとつに主人公のキャラクター造形があると書いたことがありますが、この徒目付久岡勘兵衛シリーズ人はそのことが特に当てはまります。
主人公はでかい頭の持ち主で、そのことを皆にからかわれますが自覚もしているようです。
また、勿論剣の達人です。更に、与力や同心といったよく聞く役職ではなく、徒目付( 江戸幕府の場合は交代で江戸城内の宿直を行った他、大名の江戸城登城の際の監察、幕府役人や江戸市中における内偵などの隠密活動にも従事した。 : ウィキペディア 参照)という職にあるのも珍しい設定です。
勘兵衛が、よくありがちなスーパーマンというだけではなく人間までよく描かれていて面白いと、読んだ当時のメモに書いてありました。
鈴木英治の小説らしく登場人物の掛け合いがおかしく、シリーズの途中まではテンポ良く話が進み、それなりに面白く読んでいました。
ただ、物語自体の展開に新鮮味もなくなり、中だるみを感じていたら、最終話も決して出来が良いとはいえないままに終わってしまったのは残念でした。