“風の吹溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街”で懸命に生きようとする庶民の人生。――そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。そんな街の人びとにほんとうの人間らしさを感じた著者が、さまざまなエピソードの断面のなかに深い人生の実相を捉えた異色作。(「Amazon」紹介文より)
社会の最下層で生きる人々の暮らす「街」を舞台に、様々な人の生き様を描いています。
但し、滑稽ではありますが、どちらかと言うと重い話です。もしかしたら現代ものとして一作取り上げるのなら「青べか物語」のほうが良いかもしれません。
蛇足ですが、上記Amazonのリンクは1970年3月出版のものですが、楽天Booksは「季節のない街改版」として、おなじ新潮社版の2003年04月付の作品にリンクしています。