佐伯 泰英

吉原裏同心シリーズ

イラスト1
Pocket

写真は Amazon にリンクしています。

楽天Booksは 旅立ちぬ 吉原裏同心抄 [ 佐伯泰英 ] へ。


幼馴染の汀女とともに故郷の豊後岡藩を出奔し、江戸・吉原に流れ着いた神守幹次郎は、剣の腕を見込まれ、廓の用心棒「吉原裏同心」となった。時は流れ、花魁・薄墨太夫が自由の身となり、幹次郎は汀女、薄墨改め加門麻との三人で新しい生活を始める。幼い頃に母と訪ねた鎌倉を再訪したいと願う麻に応え、幹次郎らは鎌倉へ向かう。旅からはじまる新しい物語、開幕。 (「BOOK」データベースより)

シリーズも新しくなり名称も「吉原裏同心抄」となった、吉原裏同心新シリーズの第一弾です。

 

汀女と共に吉原に拾われ、吉原のために働いてきた夫婦が、新しい家族を得、三人として吉原と共に生きてゆく物語が始まりました。

新しいシリーズの第一弾は、加門麻の新しい人生の門出に、幼い頃の記憶をたどり母と行った鎌倉へ行ってみたいとの麻の望みに応えて汀女との三人での旅にでます。

ただ、その前に今の吉原で起きている事件を片付ける必要がありました。一つは吉原にある四か所の社の賽銭泥棒であり、もう一つは麻が薄墨時代に可愛がっていて今は新造になったばかりの桜木の様子が気にかかるということでした。

賽銭泥棒は廓外で世話になっている同心の桑平市松の力を借りて事件を解決し、桜季の異変は桜季の姉の死の原因について噂を吹き込んだ人物いたことを突き止め、これをもまた一応の解決を見ます。

やっと鎌倉へと旅立った三人でしたが、そこでも三人を監視する目がつきまとい、館蔵においてもちょっとした事件が待っているのです。

 

新シリーズとなり、新たな物語の門出、ということになりますが、物語としてはそれほどに変わったところはありません。

ただ、薄墨改め加門麻が神守幹次郎と汀女の住む柘榴庵に共に住むことになったことが変化ではあります。しかし、物語の流れとしてみると変化はないと言っていいと思われます。

「旅からはじまる新しい物語、開幕。」という惹句ではありますが、本書を読む限りでは新しい物語とは言えないようです。今後の展開を期待していようと思います。

[投稿日]2018年05月16日  [最終更新日]2018年5月16日
Pocket

おすすめの小説

吉原を舞台にした小説

吉原御免状 ( 隆 慶一郎 )
吉原の成り立ちに“徳川家康”の「神君御免状」がからみ、宮本武蔵の秘蔵っ子や裏柳生らが死闘を繰り広げる痛快伝奇小説です。続編として『かくれさと苦界行』があります。
吉原手引草 ( 松井 今朝子 )
葛城の姿が忽然と消えた。一体何が起こったのか?失踪事件の謎を追いながら、吉原そのものを鮮やかに描き出した時代ミステリーの傑作。選考委員絶賛の第一三七回直木賞受賞作。
吉原十二月 ( 松井 今朝子 )
大籬・舞鶴屋のふたりの花魁を中心に描かれる、四季風俗を織り込んだ、絢爛たる吉原絵巻!。
吉原純情ありんす国 ( 長島 槙子 )
未読です。しかし、吉原ものといういとまずこの本も挙げられます。早く読みたいと思います。
輪違屋糸里 ( 浅田 次郎 )
小説の一部で京都島原が舞台になってはいても、描かれているのは主題は新撰組なので、吉原関連の作品として挙げるには若干場違いかもしれません。しかし、面白さは保証つきです。

関連リンク

旅立ちぬ | 吉原裏同心抄シリーズ | 佐伯泰英の時代小説三大シリーズ
札差の隠居、伊勢亀半右衛門の遺言により、吉原最高位の花魁、薄墨大夫は落籍され、市井を生きる「加門麻」に戻った。麻は幹次郎と汀女の「柘榴の家」に身を寄せる。幼い頃、母と訪ねた鎌倉の記憶が甦った麻は鎌倉を訪ねてみたいと願い、汀女と幹次郎は同道をすることに。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です