花村 萬月

武蔵シリーズ

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天下の声望を集める徳川家康に対し、反旗を画策中と噂される石田三成。風雲急を告げる世情のなか、弁之助は豪族・上の東江家の当主にして、手裏剣術の達人である然茂ノ介とともに武者修行に出る。ふたりを待ち受けるのは硬軟自在の武芸者・秋山兄弟、そして彦山一帯で猖獗を極める山賊―。壮絶な命の遣り取りを経て、やがて弁之助は佐々木小次郎と運命の再会を果たす。比類なき傑作エンターテインメント大河待望の第三巻!(「BOOK」データベースより)

 

花村萬月が新しい武蔵像を描くシリーズ第三弾の長編の時代小説です。

 

弁之助は道林坊のもとで十七歳となり、武者修行に出ることと決心します。早速出立しようとする弁之助でしたが、然茂之介も同行することになります。

まずは北へと行き日本海へとたどり着きます。そこで、双子の剣術使いとしばらく暮らした後、更に西行し九州へと入ることとなるのでした。

 

本書での弁之介はかなり成長し、更に強くなっています。

十七歳という年齢からも女に対する欲望も強く、その思いの強さから人を殺す羽目にも陥っていまいます。更に九州では山賊を相手の立ち回りを繰り広げるなどの活躍を見せるのですが、その後の佐々木小次郎との再会は、弁之介に思いもよらない結果をもたらすのです。

 

本書で花村萬月が描く武蔵は、これまでの色々な武蔵像とは全く異なります。端的に、弁之介の成長物語であり、それ以上に痛快時代活劇小説なのです。

でも、本書に至ってくると禅問答のように思えていた道林坊との問答や弁之介自身の思いなども少しづつ明確になり始め、言葉遊び的な感じはあまりしなくなってきました。

変わらずに女を抱きまくる弁之介ですが先の楽しみも増えてきそうです。続刊が楽しみです。

[投稿日]2015年04月16日  [最終更新日]2019年3月21日
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