浅田次郎原作、滝田洋二郎監督の時代劇。混迷の幕末期に新撰組隊士として、妻と子を守るためだけに生き抜いた吉村貫一郎。副長助勤・斎藤一はそんな吉村を憎みながらも、その小さくも強固な生き方に惹かれていく。“あの頃映画 松竹DVDコレクション”。(「キネマ旬報社」データベースより)
映画は、年老いた佐藤浩市が演じる斎藤一が村田雄浩演じる大野千秋の病院へ孫を連れていくところから始まります。
丁度満州へ旅立つ準備をしていたその病院に置いてあった吉村貫一郎の写真を見て、斎藤一の回想の場面へと移るのです。
中井貴一の演技が光る、かなり良くできた作品だと感じました。
勿論137分という上映時間ですので、原作の全てが表現されているわけではありませんが、家族を思う吉村貫一郎の姿は良く描けていたと思います。2004年の第27回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞や最優秀主演男優賞を始めとする多数の賞を受賞しています。