泣き菩薩   ( 田牧 大和   2015年12月16日

「東海道五十三次」を描くのはまだ先のこと。十九歳の歌川広重こと安藤重右衛門は、江戸は八代洲河岸の定火消同心。二人の幼馴染、切れ者の信之介と剛力の五郎太とともに、菩薩像を襲った小火騒ぎの謎を追う。相次ぐ不審火は、噂の火付集 … “泣き菩薩” の続きを読む

欠落   ( 今野 敏   2015年12月13日

特殊犯捜査係に異動してきた同期の大石陽子は立てこもり事件の身代わり人質となってしまう。直後に発生した死体遺棄事件を捜査しながらも刑事・宇田川は彼女の安否が気にかかる。難航する二つの事件の捜査。幾つもの“壁”に抗いながら、 … “欠落” の続きを読む

ガダラの豚   ( 中島 らも   2015年12月7日

魔神バキリの呪術パワーを奪え! テレビの取材でケニアを訪れた主人公を待ちうける驚天動地の大事件。呪術師、詐欺師が入り乱れ、痛快無比の大活躍。日本推理作家協会賞受賞作。(解説・長島信弘)(Amazon「内容紹介」より) & … “ガダラの豚” の続きを読む

銀弾の森   ( 逢坂 剛   2015年12月6日

渋谷の利権を巡り、渋六興業と敵対する組の幹部を南米マフィア・マスダが誘拐した。三つ巴の抗争勃発も辞さない危うい絵図を描いたのは、なんと神宮署生活安全特捜班・ハゲタカこと禿富鷹秋。狙いは一体何なのか―己の欲望のままに拳をふ … “銀弾の森” の続きを読む

尾根を渡る風   ( 笹本 稜平   2015年12月3日

取り調べ中に容疑者が自殺、青梅警察署水根駐在所へと降格された元刑事・江波敦史。奥多摩の穏やかな暮らしにも慣れ、自分を取り戻していた。そんなある日、御前山でいなくなったペット犬捜しを頼まれた彼は、山で何者かが仕掛けた罠を発 … “尾根を渡る風” の続きを読む

螻蛄   ( 黒川 博行   2015年12月1日

建設コンサルタント・二宮の菩提寺で起きたトラブルに、ヤクザの桑原が喰いついた。鎌倉時代から続く伝統宗教の宝物「懐海聖人絵伝」。その絵柄を染め抜いたスカーフを作るために住職が振り出した約束手形を使い、ふたりは本山に返却され … “螻蛄” の続きを読む

国境   ( 黒川 博行   2015年11月29日

本書『国境』は、『疫病神シリーズ』の第二巻目の長編小説です。 第一巻での調子のよいコンビが今度はあの北朝鮮を舞台とし、エンターテイメント小説としての面白さはさらに拍車がかかっています。   直木賞受賞作『破門』 … “国境” の続きを読む

疫病神   ( 黒川 博行   2015年11月26日

本書『疫病神』は、『疫病神シリーズ』の第一弾の長編のピカレスク小説です。 じっくりと描きこまれた、コミカルで、それでいて読み応えのある実に面白い作品でした。第19回吉川英治文学新人賞と第117回直木賞夫々の候補作品になっ … “疫病神” の続きを読む

迎撃せよ   ( 福田 和代   2015年11月21日

明日夜24時、日本の主要都市にミサイルを撃ち込む―。官邸に送りつけられた犯行予告動画。猶予は30時間。緊迫が高まるなか、航空自衛隊岐阜基地から、XASM‐3ミサイル4発を搭載した戦闘機F‐2が盗まれた。府中基地、ミサイル … “迎撃せよ” の続きを読む

ハイ・アラート   ( 福田 和代   2015年11月18日

新宿を舞台とする、長編のアクション小説です。 状況設定にいまひとつ現実感を感じられないために物語に感情移入がしにくく、作品の欠点ばかりが目に付いてしまう小説でした。 宵闇の新宿。雑踏に色とりどりの風船が浮かび、大音響とと … “ハイ・アラート” の続きを読む