五郎治殿御始末   ( 浅田次郎   2016年6月4日

男の始末とは、そういうものでなければならぬ。決して逃げず、後戻りもせず、能う限りの最善の方法で、すべての始末をつけねばならぬ。幕末維新の激動期、自らの誇りをかけ、千年続いた武士の時代の幕を引いた、侍たちの物語。表題作ほか … “五郎治殿御始末” の続きを読む

裏切りの日日   ( 逢坂 剛   2016年5月27日

人質を楯に、身代金を奪った犯人は、厳重な包囲の中で、ビルの9階からエレベーターに乗り込んだが、1階についた時には消えていた!その頃、近くのマンションで、右翼の大物が何者かに射殺された。“2つの事件は関連するものなのか?” … “裏切りの日日” の続きを読む

熊本地震について   ( コラム )   2016年5月4日

その日、家族と「秘密の県民ショー」を見て共に笑っていたら、突然の揺れ。いつものようにこれから収まっていく、と思っていたらそれからの揺れが更にひどくなるばかり。 本が落ち、台所で皿が飛び出し、まさかという思いでした。幸い、 … “熊本地震について” の続きを読む

連鶴   ( 梶 よう子   2016年3月10日

一枚の紙から折る繋がったままの千羽鶴“連鶴”。桑名藩に伝わるそれは家族の深い絆を意味していた。大政奉還に始まる動乱期を、親藩桑名藩士として生き抜く速見丈太郎は、商家の婿養子になり「藩を捨ててくれ」と言い残して失踪した弟栄 … “連鶴” の続きを読む

ねむりねずみ   ( 近藤 史恵   2016年2月22日

しがない中二階なれど魅入られた世界から足は洗えず、今日も腰元役を務める瀬川小菊は、成行きで劇場の怪事件を調べ始める。二か月前、上演中に花形役者の婚約者が謎の死を遂げた。人目を避けることは至難であったにも拘らず、目撃証言す … “ねむりねずみ” の続きを読む

歌舞伎町ダムド   ( 誉田 哲也   2016年2月16日

日本最大の歓楽街・新宿歌舞伎町。そこに、全裸の男女を凌辱し、惨殺することに快感を得る謎の男がいた。彼は七年前に起きた「歌舞伎町封鎖事件」でジウと出会い、自らもジウになろうとしていた。再び動き出す「新世界秩序」の陰謀、巻き … “歌舞伎町ダムド” の続きを読む

吉原十二月   ( 松井 今朝子   2016年2月12日

大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女。幼い頃から互いを意識し、妓楼を二分するほど激しく競り合いながら成長していく。多くの者が病に斃れ、あるいは自害、心中する廓。生きて出ることさえ難しいと言わ … “吉原十二月” の続きを読む

サクリファイス   ( 近藤 史恵   2016年2月10日

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド … “サクリファイス” の続きを読む

軍鶏侍シリーズ   ( 野口 卓   2016年2月5日

『軍鶏侍シリーズ』とは   本書『軍鶏侍シリーズ』は、南国園瀬藩を舞台に老剣士の岩倉源太夫が活躍する痛快時代小説シリーズです。 園瀬藩の風景を中心としたさまざまの情景描写が素晴らしく、また人間源太夫の振る舞いに … “軍鶏侍シリーズ” の続きを読む