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R・A・ハインライン 雑感

SF界では言わずと知れた御三家の一人で、 A・C・クラークI・アシモフと共に挙げられる名前です。

ジュブナイルを多数書いていることもあるのかもしれませんが、ハインラインの文章はとても読みやすく(翻訳者の方の努力もあってのことでしょうが)、読んでいてとても楽に感じます。その文章を前提にしてのストーリーテラーなのですから、その作品が魅力的なのは当然のことなのでしょう。

ハインラインに関しては種々の批判があったようですが、個人的にはそういう批判に該当するようなことを感じたことはありません。確かに、初期作品と後期の作品とではその傾向に違いがあるのは事実だと思います。特に後期作品に社会的な主張が入り、若干の説教臭さを感じなくもありません。しかし私にとっては対象の作品が面白いかどうかだけが問題であり、そしてハインラインは非常に面白かったのです。読み方が浅いと言われればそれまでですが。

SFの醍醐味はかつて言われたセンス・オブ・ワンダーに尽きると思っています。多義的なこの言葉の意味を一言で説明するのは難しいのですが、誤解を恐れずに言えば作品を読んだときに感じる不思議さ、驚異に対する「思い」だと思っています。見知らぬ世界の描写に対する興奮であり、喜びですね。上記の御三家はその興奮をもたらしてくれる度合いが高いのです。

SFを好きな人もそうでない人も、この三人の物語を読んだことのない人にはまずは一度読んでもらいたいと思っています。お勧めです。

上記はあくまで参考です。ほかの作品にも面白い作品はありますし、特に短編にはおすすめの作品が勢揃いしています。

[投稿日] 2015年04月29日  [最終更新日] 2015年5月20日
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おすすめの小説

おすすめのSF小説作家

大御所クラスの人たちばかりですが、SFらしいSFを書かれている作家さん達です。
A・C・クラーク
幼年期の終わり」や「都市と星」など、スケールの大きな作品が多く、人間という存在そのものを考察するような作品が多いです。かといって高尚で手に取り難い作品というわけではなく、物語として非常に面白い作品ばかりです。「2001年宇宙の旅」を始めとするシリーズもこの作家の作品です。
アイザック・アシモフ
クラーク、ハインラインと並ぶSF界三巨頭の一人。論理性に富んだ文章で、ミステリー仕立ての作品も多く、「われはロボット」のような三原則を前提としたロボットものでは他の追随を許しません。
レイ・ブラッドベリ
ハードSFの対極にあり、かといってファンタジーとは言えないでしょう。詩情にあふれた文章が紡ぎだす作品群は一読の価値ありです。特に火星年代記での火星の描写は是非読むべきです。
ラリー・ニーヴン
「リングワールド」などの属する「ノウンスペースシリーズ」はまさにバラエティに富んだ世界と言え、その世界の描写が科学的な裏付けを持っているのです。
ジェイムズ・P・ホーガン
「星を継ぐもの」に始まる「巨人の星」シリーズなど、スケールが大きく科学的な論証に多くを割いた描写は、印象としてはクラークに一番近いかもしれないと思っています。