紹介作品

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村山 早紀 雑感

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。
著書に『シェーラ姫のぼうけん』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『カフェかもめ亭』『海馬亭通信』『その本の物語』(上・下)『ルリユール』『天空のミラクル』(以上、ポプラ文庫ピュアフル)、『竜宮ホテル』『花咲家』(以上、徳間文庫)、『かなりや荘浪漫』(集英社オレンジ文庫)、『黄金旋律』(PHP文芸文庫)などのシリーズがある。( 村山早紀『桜風堂ものがたり』 : 参照 )

今回、2017年の「本屋大賞」に、本書『桜風堂ものがたり』がノミネートされ、読んでみる気になったものです。児童文学作家だと言うことなので、今回のノミネートがなければ私は多分生涯読むことはない作家さんだったのでしょう。

今回のことで調べてみると、村山早紀という作家さんはかなりの数の本を出版されていて、とくに『コンビニたそがれ堂』シリーズなどは、かなり高い評価を受けているようです。

『桜風堂ものがたり』は、ほのぼのとした、ある種の心温まるファンタジーだったのですが、『コンビニたそがれ堂』の「疲れた心に、よく効きます」という惹句を見ても、ほのぼの系の作品のようです。

児童文学作家と言えば、『獣の奏者』やこれまた本屋大賞を受賞した『鹿の王』を書いた 上橋菜穂子氏を思い出します。上橋氏の作品は、児童文学と言っても十分に大人の鑑賞にも耐えうる作品でした。というよりも本来の対象読者は大人だと言ってもよさそうなまでに構成も物語の世界もきちんと練り上げられた作品でした。

村山早紀氏の『桜風堂ものがたり』も同じことが当てはまります。描かれている内容が児童相手というよりも大人と言ってもよさそうな深みをもった内容であり、だとするのならば他の作品も読んでみようかという気になっています。

若干、甘さの勝ったケーキに更に砂糖を振りかけてあるような印象が無いこともないのですが、多分ほのぼのとして幸せな心もちにしてくれる作品ではないかと期待します。

[投稿日] 2017年04月28日  [最終更新日] 2017年5月6日
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本

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【書評】『ルリユール』村山早紀著(1/2ページ) - 産経ニュース
表題の「ルリユール」とはフランス語で造本、製本、装幀(そうてい)のことだ。特に本作りの職人が手作業でつくる、工芸品としての技術をさす場合が多い。