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相場 英雄 雑感

新潟県三条市生まれ。新潟県立三条高等学校を経て外国語専門学校卒業後、キーパンチャーとして1989年に時事通信社に入社。当初は情報端末の編集部門で市場データの編集業務を担当していたが、市況担当記者に欠員が生じたため記者職に転じた[1]。経済部記者として日本銀行、東京証券取引所などを担当したが、大卒ではないという理由で大蔵省担当にはなれなかった[2]。2005年、『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞(現・城山三郎経済小説大賞)を受賞し小説家デビュー。2006年、時事通信社を退社し作家専業になる。BSE問題を扱った2012年の『震える牛』が累計28万部のベストセラーに[3]。2013年、『血の轍』が第26回山本周五郎賞候補作、第16回大藪春彦賞候補作になる。(「ウィキペディア」からの引用)

未だ二冊しか読んでいないので相場英雄という作家の感想を書くまでには至りません。

でも、既読の二冊を読んだ限りでは多分もう読まない作家、というわけでもなさそうです。綿密な取材と、それに基づく構成と力強さを感じ、読み応えを感じたのも事実です。

特に経済面が強い作家だということであり、確かに流通の側面の描写には凄いものがあります。

ただ、好みの問題かもしれませんが、個人的にはもう少し人間描写に厚みがあれば、と思いました。この二作品を読んだ限りでは、流通過程関連の描写や経済事犯の描写はそれなりのものが感じられても、私にとっては、その裏にいる人間についてその行動の意味や動機づけなどにもう少し力を割いた作風が好みのようです。

[投稿日] 2014年12月29日  [最終更新日] 2019年2月3日
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