津本 陽

イラスト1
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文庫

双葉社

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世に知られた柳生石舟斉、その子である柳生厳勝の次男として生まれ、名は利厳(としとし)、通称を兵庫助と言ったそうです。柳生一族には名人と言われる人が何人かいますが、人によってはこの兵庫兵庫助を一番とする人もいます。

文庫本で全10冊という長編なのですが、兵庫助という実在の人物を、誤解を恐れずに言えば一種の活劇ものとして読むこともできるので、一気に読むことが出来るのではないでしょうか。

普通、剣豪小説は主人公が過酷な修練の末に得た剣の腕をもって事件や他の剣士に対します。そこではヒーローの活躍により読み手のカタルシスを誘うのでしょう。しかし、本作品ではそれに加えて兵庫助自身の成長物語も語られますし、他の剣豪との、例えば宮本武蔵との邂逅なども語られるので、更に深みを増していると思われます。

ただ、遊びのある文章では無く淡々とした文章なので、もしかしたら合わないという人があるかもしれないという若干の不安はありますが、それを超えたお面白さがあります。是非一読ください。

なお、本書は文春文庫版も出ています。

[投稿日]2015年04月14日  [最終更新日]2015年4月14日
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