大沢 在昌

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幻冬舎

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このシリーズは、小太りで離婚歴がある、新宿署の一匹狼刑事である佐江に狂言回し的役割を担わせ、ときには主人公のような立場にもなる役割を割り当ててあります。

この佐江刑事が良い味を出しています。各巻ごとに主人公は異なり、しかしながらいつも一匹狼の佐江刑事だけはそこにいるのです。

はっきりした年齢は分かりません。どこかに書いてあったのかもしれませんが、覚えていないのです。雰囲気としては 北方謙三の『眠りなき夜』や『』などの作品に登場する”老いぼれ犬”と呼ばれている高樹良文警部を思い出してしまいました。同じ一匹狼ではあっても、”老いぼれ犬”は北方作品の登場人物ですからかなりキザです。フォスターの「老犬トレー」を鼻歌で口ずさみ、火のつきにくい旧式のオイルライターを愛用する姿が描かれています。

一方、こちらの佐江刑事はそこまでのキザな姿はありません。しかし、自分の信じるところに従って行動する姿はハードボイルドの心を持っています。「日常のなかで、普通の人が成り得るヒーロー」が佐江だと作者は言いますが、普通の人はなかなか佐江のようにはなれないのではないかと思います。

「“これは新宿鮫だから大丈夫だろう”って思ってついて来てくれるだろう」と思いながら九作、「今度は、そこでは書けないようなこと、方向性は異なるけれど新宿を舞台にして書きたいことがいっぱい出てくる。それを実現したのが『狩人』シリーズです」と著者は述べています。「『新宿鮫』の合わせ鏡のような作品」だというのです。

また、本書の惹句には「『新宿鮫』と双璧を成す警察小説シリーズの最高傑作」とも書いてありました。

そこまで言い切ることができるのか、まだ第一巻と第四巻を読んだのみではありますが、そこまで言い切ることができるかは疑問のようです。

※ 上記イメージリンクは『北の狩人』についてのリンクです。

狩人シリーズ(2016年01月10日現在)

  1. 北の狩人
  2. 砂の狩人
  3. 黒の狩人
  4. 雨の狩人
[投稿日]2015年04月23日  [最終更新日]2017年1月12日
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多数ある面白い作家の中のごく一部です。
佐々木 譲
作品のジャンルは多岐にわたるようですが、とくに警察ものが人気が高い作家さんのようです。「警官の血」などは、親子三代にわたり警察官となった男達の人生を描く大河小説で、2007年の日本冒険小説協会大賞を受賞しており、直木賞のノミネート作でもあります。他に「笑う警官」を始めとする『道警シリーズ』も人気があります。
高村 薫
マークスの山」で直木賞を受賞されています。このあと「合田雄一郎シリーズ」として人気シリーズ化されています。実に読みごたえのある重厚な小説です。
横山 秀夫
どの作品も、従来の警察小説とは視点を異にしています。NHKでドラマ化もされた「64(ロクヨン)」にしても主人公は広報官です。また検視官や新聞記者など多彩です。勿論普通に捜査官が主人公になっている作品もあります。どの作品もよく練り上げられている感じが、読んでいて物語の厚みとなって感じられます。
乃南 アサ
直木賞を受賞した「凍える牙」は「女刑事・音道貴子シリーズ」の一冊で、重厚な作品で、十分な読み応えがあり、この人の代表作と言えるでしょう。
今野 敏
この人も種々のジャンルの作品を出されています。でも、さすがに自ら空手塾を主宰されている程のことはあり、「孤拳伝」などの格闘小説は定評があります。他に「隠蔽捜査」などの警察ものは、独特の雰囲気を持っていて、実に面白いシリーズを多数書かれています。
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大沢在昌 著作リスト | 『大極宮』公式ホームページ
大極宮 大沢在昌 著作リスト
大沢在昌 | 株式会社 幻冬舎
幻冬舎 著者情報 大沢在昌
大沢在昌 | R25
『狩人』シリーズでは、佐江は毎回共通するサブキャラクターで、主人公は物語ごとに変わってゆく。『新宿鮫』の合わせ鏡のような作品だ、と言う。

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