吹雪のアルプス山中で遭難機が発見された。傍には引き裂かれたジュラルミン製トランクの破片。中には、感染後70時間以内に生体の70%に急性心筋梗塞を引き起こし、残りも全身マヒで死に至らしめるMM菌があった。春になり雪が解け始めると、ヨーロッパを走行中の俳優が心臓麻痺で突然死するなど、各地で奇妙な死亡事故が報告され始める―。人類滅亡の日を目前に、残された人間が選択する道とは。著者渾身のSF長編。(「BOOK」データベースより)
人類滅亡をテーマに描かれた長編のSF小説です。
生物兵器がもとで、人類のほとんどが死滅してしまう。そんな状況で生き残った一握りの人たちの人類の存続をかけた戦いが描かれます。その中で生き延びる人々の描写は単純にサバイバル小説としても、ある種の冒険小説としても面白かった記憶があります。
人類滅亡といえば放射能の恐怖を描いたネビル・シュートの『渚にて』という名作がありますが、この本は映画化された作品の方が心に残っていて、「ワルティング・マチルダ」というテーマ曲は忘れられません。
この「復活の日」も草刈正夫主演で映画化もされましたが、期待せずに見たからというわけではなく結構面白い映画でした。