海道 龍一朗

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新潮社

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上泉伊勢守信綱と北畠中納言具教との試し立ち会いの場面から始まります。この北畠具教から宝蔵院胤榮の話を聞き、胤榮との立ち会いをすべく旅立つのです。この後、話は上泉伊勢守の子供時代に移り、松本備前守や愛洲移香斎との修行の様子が語られるのですが、この修業の様子もまた興味が尽きません。その後、長じた伊勢守は城持ちの武将として北条家や武田信玄との戦いに臨み、武田信玄に敗れその臣となった伊勢守は剣の道を極めるべく旅立つのです。

そして宝蔵院胤榮との立ち会いに臨むことになります。この宝蔵院胤榮の物語も少し語られていますが、この話も面白い。また柳生宗巌との会話も、関西弁で為されるのです。当たり前と言われればそうなのですが、実にリアリティを持って読むことが出来ました。関西弁を話す柳生一族。面白いです。

ここでの柳生宗巌を立会人としての宝蔵院胤榮との立ち会いの場面の描写はとにかく読んでもらいたい、というしかありません。

池波 正太郎の「剣の天地」もまた上泉伊勢守信綱の物語です。武将としての上泉伊勢守に焦点が当てられ、より一般的な上泉伊勢守が語られています。本書「真剣」は剣聖としての上泉伊勢守信綱であって、剣の道に焦点が当てられているのです。

どちらも面白いです。個人的には「真剣」が好きですが、人間上泉伊勢守信綱もまた魅力的です。

[投稿日]2015年03月16日  [最終更新日]2015年3月17日
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