「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが―。『これは本当に児童書なのか!?』ジャンルを越え、大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が、ついに待望の文庫化。(「BOOK」データベースより)
あさのあつこの代表作とも言える野球を舞台にした青春小説の名作で、野間文芸賞も受賞している作品です。
主人公は、他人に対しては自分の野球に役に立つか否かという判断基準しかない原田巧という少年です。親の都合で引っ越しっ先の岡山県の新田という町で知り合った永倉豪という少年とバッテリーを組むことになります。体の弱い弟青波や他の仲間らと過ごし、成長していく姿が描かれています。
時代小説の『弥勒シリーズ』で、あさのあつこという作者のしつこいまでの登場人物の心象の描くさまをみて、そのうまさを感じてはいたのですが、本書でも巧少年の傲慢さや、父や弟に対する心の振れ具合を丁寧に描き出してあります。
この巧という少年の傲慢さは、読み手にとって嫌悪感すら覚えるほどですが、一方、弟の青波がその傲慢さを打ち消す存在として、巧の良心的存在としてよく描かれています。また、豪はその包容力で巧を包みこみ、同級生ではありますが、巧を上手く補う存在としてあって、巧の祖父である井岡洋三が巧を見まもり導く存在として配置されています。
登場人物のそれぞれの人格が少々誇張されすぎてはいないか、とも思うのですが、そもそも本書が児童文学として書かれていることを考慮すると、この程度のデフォルメは仕方がないのかとも思います。
全六巻のうちのまだ一巻目です。巧らはこれから中学へと進み、さまざまな出会いが待っていそうです。これから描かれるであろう巧、豪、そして青波らの成長する姿を楽しみたいと思わせてくれる作品でした。
青春小説として思いだすのは、佐藤多佳子の一瞬の風になれでしょうか。陸上のスプリンターの道をまい進する少年の物語。短距離走の選手である主人公の走る場面の風の様子など、その描写は素晴らしいの一言です。
また、エンターテインメント性の強い作品としては、誉田哲也 の武士道シリーズがあります。この作家の他の作品にみられるホラーテイストは微塵も無く、剣道に打ち込む少女たちの姿を描いています。空はどこまでも青く澄み渡っている青春世界です。
また、蓮見恭子の襷(たすき)を、君に。もあります。高校に入り、陸上部にはいって、目標とする女の子の走りに近づくために必死で努力する姿を描いた長編青春小説です。
僕は2005,6年頃バッテリー全巻集めて自宅の部屋で鍛えながらシャドウピッチという道具で[左も一回だけ百球位]右腕で二万球ストレートを放っていました。 後余談ですがジャイロボールを二週間で投げる本と言うのを沖縄県那覇市JUSCOの本屋で買い4日位練習しました。 その後1995年から続けていた二万回素振りの続きを軟式の金属バットでもう二万回素振りしました。 僕は当時TSUTAYA伊祖店と言う場所で幻のバッテリー特別編7巻と言う本を見かけた事がありその時はオリジナルストーリー買って特別編は読まんと決めたのですが時は立ち2022年8月末遂に思い立ち7巻また昔見たいに出してはくれませんか?とブログを出す事を決めました。 どうぞよろぴく御願いします。
コメントありがとうございます。
私はなかなか続巻を読めないでいます。いつになることやら。
こちらこそよろしくお願いします。