有川 浩

イラスト1
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文庫

新潮文庫

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還暦を過ぎたおっさんたちが身近な悪を退治するという連作短編集です。現実にそんな話はありえないだろう、などという突っ込みは野暮と思われ、単純に爽快な物語として楽しいひと時でした。かつて読んだ遠藤周作のユーモア小説を思い出しました。

清田清一、立花重雄、有村則夫の三人は幼馴染であり、共に還暦を迎えたおっさんです。剣道や柔道の達人であったり、知恵者であったりという特技を生かして、近所の悪を懲らしめようとするのですから、特に私のような還暦を過ぎた人間にとっては痛快この上の無い設定です。そういう状況が、非常に読みやすい文章でユーモアを交えながら語られるのですからついつい感情移入してしまいます。

一方、単純にワルをやっつけていくだけではありません。清田清一の息子夫婦との会話や、孫との会話などは現代の家族のまぎれも無い一面であるし、立花重雄の家庭で起きた浮気騒動などは、熟年夫婦の在り方を正面から問うています。

ライトノベルの作家さんらしく、とても読みやすく、それでいて面白いユーモアに満ちた小説でした。

[投稿日]2015年03月31日  [最終更新日]2015年3月31日
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