安東 能明

イラスト1
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文庫

新潮社

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本書は連作短編集で、主人公はノンキャリアではあるがスピード出世で36歳にして警部となり、総務部企画課企画係の係長だった柴崎令司という男です。その男が部下の拳銃自殺の責めを負わされ所轄署に飛ばされます。ここまでが「撃てない警官」の物語。

その後、出世コースへの返り咲きを原動力として所轄署での日常の業務に精勤していきます。その日常の業務が個々の短編で描かれているのです。その中の一作「随監」は傷害事件の被害届を隠蔽してしまった警察官に関する物語で、短編部門で第63回日本推理作家協会賞を受賞した作品です。

とにかく、「出世」が主人公のエネルギーなのでなかなかに共感しにくい人物像です。でも、読み進むうちに組織対個人などの作者の思惑も垣間見れるようになり、それなりに面白く読み終えることができました。

ただ、派手さが全く無いので好みははっきりと分かれるようです。

[投稿日]2015年03月31日  [最終更新日]2015年3月31日
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