三悪人   ( 田牧 大和   2016年1月4日

騙されたら、騙し返せ。駆け引きこそが生き甲斐だ―。目黒・祐天寺の火事に隠された、水野忠邦の非情なたくらみ。そのからくりを知った遠山金四郎は、鳥居耀蔵と手を組み、水野に「取り引き」を持ちかける。ひとりの遊女の行く末を巡って … “三悪人” の続きを読む

夜鳴きめし屋   ( 宇江佐 真理   2016年1月3日

本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した“夜鳴きめし屋”。朝方までやっているから、料理茶屋や酒屋の二代目や武士、芸者など様々な人々が集まってくる。その中に、かつて長五郎と … “夜鳴きめし屋” の続きを読む

陽炎の門   ( 葉室 麟   2015年12月31日

下士上がりで執政に昇り詰めた桐谷主水。執政となり初登城した日から、忌まわしい事件が蒸し返され、人生は暗転する。己は友を見捨て出世した卑怯者なのか。自らの手で介錯した親友の息子が仇討ちに現れて窮地に陥る主水。事件の鍵となる … “陽炎の門” の続きを読む

悪果   ( 黒川 博行   2015年12月28日

大阪府警今里署のマル暴担当刑事・堀内は、淇道会が賭場を開くという情報を拇み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕した。取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌編集長・坂辺を使って捕まっ … “悪果” の続きを読む

破門   ( 黒川 博行   2015年12月27日

本書『破門』は『疫病神シリーズ』の五作目の作品で、文庫本で480頁近くにもなる長さの長編小説です。 『疫病神シリーズ』で三回目の候補となった本作で第151回直木賞を受賞されました。   「わしのケジメは金や。あ … “破門” の続きを読む

自覚: 隠蔽捜査5.5   ( 今野 敏   2015年12月27日

『初陣 隠蔽捜査3.5』に続く、『隠蔽捜査』シリーズのスピンオフ作品で、このシリーズの様々な登場人物の視点で描かれた、全7編からなる短編集です。 「漏洩」 貝沼副署長自身も報告も受けていない、誤認逮捕さえ疑われる連続婦女 … “自覚: 隠蔽捜査5.5” の続きを読む

善人長屋   ( 西條 奈加   2015年12月22日

善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。実は長屋の住人は、裏稼業を持つ“悪党”たち。差配の儀右衛門は盗品を捌く窩主買い。髪結い床の半造は情報屋。唐吉、文吉兄弟は美人局。根っからの善人 … “善人長屋” の続きを読む

涅槃の雪   ( 西條 奈加   2015年12月22日

町与力の高安門佑は、新任の北町奉行・遠山景元の片腕として市井の取締りに励む毎日だ。その最中、元遊女のお卯乃を屋敷に引き取る。お卯乃との生活に安らぎを覚える門佑だったが、老中・水野忠邦が推進する天保の改革は、江戸を蝕み始め … “涅槃の雪” の続きを読む

金春屋ゴメス   ( 西條 奈加   2015年12月22日

近未来の日本に、鎖国状態の「江戸国」が出現。競争率三百倍の難関を潜り抜け、入国を許可された大学二年生の辰次郎。身請け先は、身の丈六尺六寸、目方四十六貫、極悪非道、無慈悲で鳴らした「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守だっ … “金春屋ゴメス” の続きを読む